大橋 誠ヘッドコーチブログ“Season Message”

 

 

※2015シーズンをもってヘッドコーチを退任し、シニアアドバイザー(SA)に就任しました。

ヘッドコーチ交代のご報告(GM並河) シニアアドバイザー就任のご挨拶(SA大橋)

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2011年03月

2011年03月29日

Coaching Clinic in Alabama Univ.

アラバマ大学主催のコーチングクリニックにも参加してきました。


前回ブログでお話しした通り、かなり豪華で充実した内容でした。
2日間のクリニックの構成は、15もの基調講演の合間に3回の分科会を挟み、
さらにその合間に、アラバマ大の練習を見学するというものです。
そこになんと1,200人ものフットボールコーチが詰めかけるのです。


まず、基調講演をするスピーカーの顔ぶれがすごい。

Nick Saban氏をはじめとした、アラバマ大のコーチングスタッフはもちろんのこと、

現ニューヨーク・ジェッツHCのRex Ryan氏、
HCとしてフロリダステイト大を2回のNational Championに導いたBobby Bowden氏、
アラバマ大OBで現NFL PlayerのJarret Johnson・DeMeco Ryansの両氏など、
そうそうたるメンバーが、次々と話をしていきます。

直接質問をする機会も設けられ、講演とはいえ、かなり活発な会話が飛び交います。

 

また、3回の分科会もなかなか興味深いものがありました。
6つのグループに分かれて行われるのですが、

それぞれのスピーカーは南部アメリカで相応の成績を残したHigh School Teamのコーチ陣。
各々、得意なテーマを45分ほどで語ります。

聴衆は事前に渡されたプログラムを見て、どのテーマを聞くのかを決め、分かれていきます。

中には、興に乗ってかなり掘り込んだ話をするコーチもいました(全部話して大丈夫か?)。

 

参加したコーチ達を散らさない工夫もしっかりしています。

クリニック会場ではラウンジ的な場所がそこここにあり、

参加者達はいろんな場所で会話をし、情報交換できるのです。
夜には「Crawfish Boil」なるものが振る舞われ、ワイワイガヤガヤ。

チームの垣根を越えてのコミュニケーションが行われていました。 

 

ちなみに、「Crawfish Boil」というのは南部特有のパーティー料理。
ゆでたザリガニを辛く味付けしたものです。

 

いずれにしても、充実した2日間でした。
日本においても、こういった、

コーチが学べ、かつ情報を交換できるような場をつくりたいと実感しました。
しかも「楽しく!」が重要ですね。

 

Nick Saban HCが言っていました。
「フットボールコーチであることは幸いだ。人を成長させられる数少ない仕事だから。
皆、本当に価値のある仕事しているんですよ」
これが一番心に残りました。

 

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▲クリニック会場はバスケットボールアリーナです。右は玉ノ井コーチ


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▲大勢の聴衆が詰めかけたアリーナ。年齢もバラバラです

 

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▲聞き逃すまいと必死の様子。英語に悪戦苦闘してます

 

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▲スピーカーの一人、Jarret Johnson氏(ボルティモア・レイブンズOLB)と

 

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▲Johnson氏には特別に単独セッションもしてもらいました。感謝!

 

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▲これが「Crawfish Boil」。本場のアメリカザリガニ?

 

2011年03月25日

Alabama Univ.@Tuscaloosa

 今、アラバマ州タスカルーサ市に来ています。

 

きっかけは、昨夏、タスカルーサ市の高校生たちが
オービックシーガルズのグラウンドを訪問
してくれたことにさかのぼります。
我々の活動拠点である習志野市とタスカルーサ市は姉妹都市であり、
多様な交流があるのです。その歴史は四半世紀にもなるということです。


タスカルーサ市と言えば、フットボールの名門アラバマ大学のあるところ。
これはチャンスとばかり、コーディネーターとして高校生をアテンドしていた、
Lisa Keyesさんに「アラバマ大に行ってみたい」と相談しました。
たまたま、LisaさんがAlabama Crimson Tide(アラバマ大フットボールチームの愛称)

の熱狂的ファンということで、「任せといて!」ということになりました。


今回のアラバマ大訪問に関しては、習志野市町づくり推進課の角田さんはじめ、
習志野市役所の方々に大変お世話になりました。心から感謝しています。

 

さて、今回は大橋・鈴木・玉ノ井とDef.コーチ陣で布陣を固め、いざアラバマへ。

さっそく、乗り継ぎのシカゴ空港で飛行機が3時間近く遅延し、
なんとかタスカルーサについたのが、現地の深夜3時過ぎ。
実に片道24時間余りかけての到着。

このメンバーらしく、珍道中の気配が出てきました。


しかし、翌朝Lisaさんに連れられてアラバマ大を訪ねると、予想以上の熱烈歓迎。
矢継ぎ早にいろんな方をご紹介いただき、珍道中どころの騒ぎではありません。


アラバマ大フットボールの要人は、タスカルーサだけでなく、全米屈指の有名人ばかり。
フットボール関係者の誰もがうらやむ時間を過ごしています。すいません。。。
でも、本当に皆さん偉ぶらず、親切心の固まりです。ありがたい。


少し、アラバマ大フットボールの話をしますと、
計13回のNational Champion獲得は全米最多(2009シーズンにも全米チャンピオン)。
数々の名将、あまたのNFLプレーヤーを輩出している、名門中の名門。
カレッジフットボール史上最高のヘッドコーチとして名高い

Paul "Bear" Bryantはもはや伝説。
現ヘッドコーチの、Nick Sabanも2つの大学を全米チャンピオンに導いた

誰もが知る名将です。
(ちなみにNick Sabanいくところ、常に3人以上の警察官が護衛してます。)


そんなアラバマ大ですから、学べることは山ほどあります。
必ず、オービックシーガルズの2011シーズンに役立つものを持って帰ります。

今こそアクション、です。 


ところで、Athletic Director(体育局長)のMal Mooreさん

(この人もPaul Bryantの右腕としてコーチを務めた方)にお誘いいただき、

アラバマ大対マイアミ大のバスケットボールの試合を観戦しました。


平日20時からのゲームでしたが、続々と観客が詰めかけ、アリーナは大熱狂。
我々も大興奮して、大声をあげてしまいました(試合は76-64でアラバマ大勝利)。


試合後、観客の顔を見ると、皆が頬を上気させて満足そのもの。
日本のことを考えるとやや塞ぎがちだった自分の気分も、グッとあげてもらいました。
やっぱり、スポーツには人を元気にするチカラがある。それを確信しました。


今朝からは、アラバマ大が主催するコーチングクリニックに参加します。
これまた、大規模かつ豪華なのですが、その話はまた後日。

 


追:こちらでも、日本の震災について必ず話題に出ます。

Nick Saban HCも真っ先にその話題に触れました。
そして、皆が日本のために祈ってくれています。

偶然エレベーターで出会った老紳士でさえも・・・…。
世界中のPray for Japanは本当です。心強いですね。

 

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▲アラバマ大体育局でLisaさんと

 

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▲ドラフト発表のために用意された部屋!

 

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▲体育局長Mal Mooreさんと。今の体育局の建物は彼の名前が冠されています

 

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▲10万2,000人収容のスタジアム。Q:「いつもどのくらい観客入るんですか?」A:「満員以外見たことない!」

 

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▲もっとも有名なヘッドコーチの一人Nick Saban HCと。

左から鈴木コーチ、 Nick Saban HC、私、玉ノ井コーチ

 

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▲地元新聞に取り上げられました。見出しが面映い……。

 

2011年03月18日

Volunteer

Gulls for Tohoku」にさっそくご賛同いただきましてありがとうございます。
あっという間に、多額の義援金をいただきました。感謝いたします。

 

また、「+0.01 for Japan」への積極的参加、ありがとうございます。
皆さんの瞬発力に敬服しています。

 

本日、いつもお世話になっております習志野市のボランティア活動に参加してきました。
仕事は、今回の地震の影響で噴出したセメントまじりの土砂の除去。
お邪魔したエリアは、高齢者の方々が多く、力仕事が難しいとのことでした。

 

平素は、習志野市の皆さんから応援いただいているにもかかわらず、
チーム活動が土日に限られている関係上、ボランティア活動できていません。
こんなときばかりで申し訳ないのですが、少しでもお役に立てたなら幸いです。

 

今回の活動は非常に勉強になりました。
-ボランティア活動の目的は、"被災者の自立支援"をすることにある-

これは最初のオリエンテーションで教わることなのですが、深い言葉です。

 

僕らの活動は、ホンの数日、ごく一部でしかありません。
でも、ボランティアを受けた方の生活はずっと続いていく。
そのことをわかった上で、親切の押しつけではない手助けをしなければならない。

 

これをするには、ボランティア側も自立していることが前提となるなと感じました。
ボランティア側が、一過性の浮ついた気持ちで関わったらとんでもないことになる。
自己意志・自己責任の元に、自身の考えを押し付けず、お手伝いをする。


ボランティア側も鍛えてもらえる、素晴らしい機会です。

 

もともと、Volunteerは志願者・志願兵の意味。
自らの意志で、というのがまず第一なんですね。
名門テネシー大のニックネームが、ボランティアーズというのもうなずけます。

 

さて、ボランティア活動が自己意志で何かの役に立つことすると定義すれば、
+0.01 for Japan」がまさにそう。
いつでも、誰でも参加できる、究極のボランティアといえるかも知れません。

 

皆でカウントアップしていって、日本ぐるみのボランティア活動、やっていきましょう。
我々が少しだけ節エネルギーすれば、被災者の方々がほんの少しだけ暮らしやすくなる。

 

暖房切って、寒くなったら腹筋、腹筋。
それを共有してください。 「+0.01 for Japan × 10ミリオンプロジェクト#10mpnow」

 

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▲土砂除去、街頭募金と連日ボランティアに参加した大橋ヘッドコーチ(ともに左端) (事務局掲載)

 

2011年03月15日

Gulls for Tohoku/+0.01 for Japan

大震災が起こってから5日間、歯がゆい時間が過ぎていきます。
甚大な被害に関する情報を見聞きしながら、何もできない無力さを痛感しています。
おそらく、気持ちを同じくする方も多いでしょう。

 

しかしながら、押っ取り刀で駆けつけたとしても、プロの方々の邪魔になるばかり。
逆に大事な物資を消費する側にまわってしまいかねません。

 

そこで、「今」我々ができることはないかと考え、

もっとも相応しいのが義援金集めではないかと、アクションを始めることにしました

(→こちら。詳細は追ってお知らせします)。

 

必ず東北は復興のフェーズに入ります。
その時に向けて、

持ち得る限りのネットワーク・絆を使って義援金を募ろうという考えです。


本来は、フットボールチームが音頭をとってやることではないのかも知れません。
ただ、我々はオービックシーガルズを中心とした、

ネットワークの広さ、絆の強さをよくよく実感しています。

それを活用させていただこうというわけです。

 

今回の義援金活動は、「Gulls for Tohoku」とネーミングします。
これは、常にオービックシーガルズを熱烈応援してくださっている、
遠山 淳さん(Twitterアカウント:jun1220さん)が発信してくださったフレーズです。


ファンの皆さんが、「オービックシーガルズ、なんかアクションは無いの?」

と後押ししてくださったと思ってます。

 

もちろん、選手たちも鉄火肌の連中が多いので、ひと肌脱ぎたいモードに入っています。
そのエネルギーを一つにまとめるべく、

#90市川選手にこの活動の実行委員長になってもらいました

(彼のご実家は仙台。被災地にご家族がいます)。


チーム一丸となって「Gulls for Tohoku」を進めていきます。

 

また、募金活動以外の我々らしいアクションもしていきたいと考え、
+0.01 for Japan」を始めたいと思います。

 

これは、困難下にある日本のために、
ちょっと努力し、それを皆で共有していこうというものです。

 

24時間の0.01は14分24秒。
そのくらいの時間を、節エネルギーに費やしてみませんか?
電気を少し消す、テレビを見ない時間をつくる、いつもより早く寝る、歩く、
いろいろあると思います。


今後「10ミリオンプロジェクト #10mpnow」同様、

タイムリーに皆さんと共有していきたいと思ってます。

 

「世の中を元気にしたい!」がオービックシーガルズのテーマ。
元気にする側がしおれてはいられません。


遠くない将来、東北の皆さんに我々の試合を見て燃えてもらいたい。
その「未来」に向けて、「今」できることをやっていきます。

 

かつてのゲームのときと同様、共に戦いましょう。
皆で「Gulls for Tohoku」「+0.01 for Japan」広げていきましょう。

 

2011年03月12日

We are!

未曾有の大震災、皆さんそれぞれ大変な経験をされていることと思います。
なによりも、皆さんのご無事を祈るばかりです。

 

オービックシーガルズは、選手・スタッフ・チア全てのメンバー、
無事が確認できました。

 

特に、仙台市在住の#85萩山選手の安否が気にかかっていたのですが、
今朝ほど、ご実家を通じて元気であることが判明しました。
ご心配いただいた皆さん、本当にありがとうございました。

 

今もなお、余震は続き予断は許さない状況です。
何とぞ、安全確保いただき、ご自愛いただくようお願い申し上げます。

 

常々、我々を気にかけていただいている皆さん全てがシーガルズだ、
「We are Seagulls」ということを言ってまいりました。
互いに助け合って、励ましあって、この難局に対処していきましょう!

 

難渋している方々がいれば、できる限りのサポートを。
こんな時です、いつでも「We are!」のマインドでやっていきましょう。