大橋 誠ヘッドコーチブログ“Season Message”

 

 

※2015シーズンをもってヘッドコーチを退任し、シニアアドバイザー(SA)に就任しました。

ヘッドコーチ交代のご報告(GM並河) シニアアドバイザー就任のご挨拶(SA大橋)

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2012年06月

2012年06月07日

Game!Game!!Game!!!

おかげさまで、5月の3連戦を全勝で終えることができました。
応援、本当にありがとうございました。

 

5月12日から5月27日までの16日間で、海外遠征を含んだ3試合。
オービックシーガルズにとって、初めて経験するハードスケジュールでした。
毎週試合するというのは、なかなかキツいですね。
アメリカの大学リーグやNFLのタフさ加減が良くわかります。

 

何がどうキツいかというと・・・。

 

とにかく、コンディショニングのテンポをつかむことが難しい。
ゲームの日にピークまで持ってきた、肉体・戦術理解・精神を、
一旦リフレッシュさせ、また週末までにピークへ持っていく。

 

ゲームでは、大小さまざまなダメージが選手を襲います。
そのダメージを回復させつつ、次のゲーム向けて準備をしなければならない。
そこに許される時間が、今まで経験してきたものの半分なのです。
しかも、今回は海外遠征を挟んだため、時差との戦いもありました。

 

息をつく間もないチャレンジを強いられる選手にとっては、
かなりエネルギーのいる16日間だったと思います。

 

ゲームを戦うためのプランニングにも、かなり影響がありました。
通常であれば、ほぼ2週間をかけてシミュレーションをし、
場合によっては修正をかけて試合に臨むのですが、
ほとんどトライ&エラーをしている時間がありません。
与えられた時間の中で、やりきれることを見いだし、ゲームにぶつけていく、
そんな戦い方を強いられました。

 

いずれにしても、我々にとっては、未知のチャレンジだった訳です。

 

その結果、どうだったのか。
得難い財産を手にしたと確信しています。

 

試合はだいたい隔週でやるもの、という思い込みからはずれた時、
今までに無かった取り組みが発生し、変化を引き起こします。

 

いつもよりきめ細やかな、
身体のメンテナンス、頭の整理、コミュニケーション。
それらのことが相まって、短い期間にもしっかりした準備ができ、
力を出せるようになってきたのです。

 

正直なところ、ドイツ遠征後すぐの試合には、不安がありました。
この短い準備期間で、
選手の体力は回復しているのか、
プランはちゃんと消化しきれているのか、などなど。

 

しかしそれも、ほとんどが杞憂に終わりました。
選手は、僕自身が思っているよりも、変化をし、タフになっていたようです。

逆境を楽しみ、進化に変えていく、そんな体験ができた5月だったと思います。

 

さて、6月に入り、パールボウルトーナメントも佳境に入ります。
ここからの難敵を退けていくには、更に進化を遂げなければなりません。
特に、1プレーの精度をあげて破壊力を増すことには、注力すべきです。

 

それには、1プレーを完成させ続けることに、執念を燃やす必要があります。
次戦で、1プレー完全燃焼の姿を感じていただけるとすれば、

進化の兆しあり、です。