大橋 誠ヘッドコーチブログ“Season Message”

 

 

※2015シーズンをもってヘッドコーチを退任し、シニアアドバイザー(SA)に就任しました。

ヘッドコーチ交代のご報告(GM並河) シニアアドバイザー就任のご挨拶(SA大橋)

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2010年05月

2010年05月31日

Adjustment @Game

既にパールボウルトーナメントも2試合が終了。おかげさまで準決勝への進出が決まりました。
応援いただき、ありがとうございました。
 
前回、なかなかGAME PLAN通りにはいかないもんです、と書かせていただいたのですが、
この2試合でも予想しきれなかった様々なことが起きました
(何を予想し、何が起こったのかはここでは書けませんが・・・)。
 
そんな時に大切なのが、アジャストメントです。
相手の仕掛けてきていることを判断し、その思惑を成功させないよう先回りして、
手を打っていきます。
アサイメントの変更や追加、不要なコールの削除、狙うべきものの共有などなど。
 
ただ、ゆっくりと噛んで含めるように説明しているヒマはありません。
Off.はDef.が終わる前に、Def.はOff.が終わる前に話を終了させる必要があるんです。
ですから、Good Playの余韻に浸っている選手を必死になってかき集め、
がなりたてるように話すことになります。
別にイライラしている訳ではないので、勘違い無きようお願いします。
 
アジャストメントをより有効にするためには、多くの「目」の活用が欠かせません。
観客席の上段にいるヘッドセットをつけた人達は、
サイドラインにいるスタッフとは全く違った角度から相手を見るための、
「目」の役割をしています。
様々な「目」が見た情報をヘッドセットを通した会話で統合し、
アジャストメントに活かすわけです。かなりの頭脳労働です。
観戦しながら感想を話している訳ではないので、これも勘違い無きよう。 
 
話は変わりますが、今シーズンより我々のヘッドセットが無線化されました。
これが非常に快適です。
どんなに動き回っても、コードが絡まったりすることが無い!
もともと、試合中ウロウロするタチなのですが、ここ2試合不要に動き回っている気がします。
とにかく、このヘッドセットは素晴らしい。
営業してくれたR大OBのK堀君ありがとう。
 
充実した情報交換環境の中、
次戦以降もしっかりしたプランと、的確なアジャストメントで
勝利をものにしていきます。

2010年05月15日

Game Plan

いよいよ、2010オービックシーガルズが初戦を迎えます。ワクワクの始まりです。
 
試合に向けて、我々は準備をしている訳ですが、その基盤となるのがゲームプランです。
各試合ごと、キッキング・オフェンス・ディフェンスとそれぞれのユニットでプランを組み、
レポートを作成し、共有します。
 
どんなプランニングでもそうですが、最も大切なのは、どのように仮説を立てるか、です。
相手はオービックシーガルズに対して、どんな戦い方をするのか。
そこがずれると、用意する対処法が役に立たなくなります。
 
そのため、スカウティングと呼ばれる相手チームの分析を地道にやり込みます。
今までのゲームを見て、持ちプレー、得意プレー、プレーの傾向、選手の癖まで、
何度も何度もフィルムを見返して拾いだしていきます。
 
ただ、一方で大事なのは自分達も分析されていることを知ることです。
オービックシーガルズを分析した相手チームが何を考えるのか。
これ抜きにプランニングすると、痛い目にあいます。
相手の変化を計算に入れなければ、不完全な材料で仮説を立てることになってしまいますから。
 
彼を知り、己を知れば、百戦あやうからず。孫子は常に正しいですね。
 
とはいえ、プラン通りにいかないのもゲームの常。
毎年のことながら、緊張してます。