大橋 誠ヘッドコーチブログ“Season Message”

 

 

※2015シーズンをもってヘッドコーチを退任し、シニアアドバイザー(SA)に就任しました。

ヘッドコーチ交代のご報告(GM並河) シニアアドバイザー就任のご挨拶(SA大橋)

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2011年05月

2011年05月30日

Spring Season

あっという間に5月も終わります。

オービックシーガルズは「交流戦」2試合を経て、短かった春シーズンに一区切りつけ、
個々のベースアップを中心としたチャレンジ期間に入ります。


思い返せば、2011シーズイン直前の3.11に震災があり、
「我々にできることは何か?」と右往左往するところから始まった春シーズン。
実際にフットボールをプレーしたのは、2ヶ月足らずということになりました。

ただ、短いながらいつもとは違う、学びの多い春シーズンを過ごせたとも思っています。


何よりも、当たり前と思っていることが、決して当たり前ではないこと、
これを痛烈な実感と共に感じることができたのは、得難い経験でした。


集い、語り、切磋琢磨し、時には歓喜し、時には落胆し、それでも頂点を見てまた集い・・・。
そんなことを繰り返すには、実は色々な条件を揃えないとならないこと。
その条件は揃っているものではなく、先人も含めだれかが創ってきたものだということ。
それらの存在を、勝手に当たり前だと錯覚しがちだということ。
だからこそ、創りだす側に立たなければ面白く無い!ということ。


また、「できない」「難しい」と当たり前に思ってしまっていることも、
実は自分次第で充分変えていけるということも。


本当に多くのことを学び、感じた春シーズンでした。


試合を見ていただいた皆さんには、まだまだ粗さが目立ったかと思います。
その一方で、自分から前に出てきている選手の心意気を感じていただいたのでないか、
チームが弾けていきそうな兆しを見ていただいたのではないか、と。

皆さんどうだったでしょうか?

 

「当たり前」と思っていたことが「特別」であったことを、
実感されているであろう被災地の皆さんに、引き続き思いを馳せつつ、
我々は夏シーズンに向けて走り続けます。


自分で設けてしまいがちな「当たり前」という壁を疑い、壊していくことで、
真の「WILL=志」をもった集団になっていきます。
期待は良い意味でしか裏切りません。

 

2011年05月02日

Clinic in 仙台

まず、ご報告と御礼です。


かねてより、皆さんにお願いしておりました、「Gulls for Tohoku」義援金。
本日、4月末まで集まった義援金の10%を、
東北学生アメリカンフットボール連盟理事長の小野博之様にお届けしてまいりました。

ご賛同、ご協力本当にありがとうございます。

その模様の写真などは、後日アップする予定でおります。

(※当初、東北アメリカンフットボール協会に寄付としておりましたが 、先方と相談の結果、

東北学生アメリカンフットボール連盟への寄付がありがたいとお話をいただき、

寄付先を変更させていただきました。) 

 

そして、かねてより実施したいと考えていたフットボールクリニックを、

急遽開催してきました。


仙台出身、Gulls for Tohoku / +0.01 for Japan 実行委員長のLB#90市川選手や、
東北大出身、現東北大ヘッドコーチのWR#80萩山選手をはじめとして、LB#2古庄選手、

DB#8渡辺選手、富永オフェンシブコーディネーター、鈴木キッキングコーディネーター、

塩田アシスタントコーチ、私の8名で伺いました。

 

まだ、各部とも活動が正常化していない中ではありましたが、
萩山選手の呼びかけもあり、東北大・東北学院大・仙台大の3校から50人以上が参加。
突然の招集に応じてくれたことに感謝してます。

 

クリニックは、身体の使い方からはじまり、

Hit、Tackleなど基本的なことに終始しましたが、皆、熱心に取り組んでくれました。
また、活発な質問も飛び交い、良いクリニックになったと思います。

学生の熱に少々圧倒されるような、 そんな一日でした。

 

我々が、元気や勇気を「与える」なんておこがましいことは言いません。
ただ、スポーツに触れると、それぞれが忘れていたエネルギーが呼び起こされる。
そんな力が、スポーツにはあります。
本来それぞれが持っているエネルギーを解放するキッカケになれれば、

最高だと思っています。

 

ですから、東北フットボーラーの皆さんにも、奮起してもらいたい。
「自分にできること」を少しずつ積み重ねていくこと、と同時に、
「自分(達)にしかできないこと」にもチャレンジしていってほしい。


東北のフットボーラーにしかできないこと。

被災地からもの凄いエネルギーを持ったヤツらが出現し、
周囲にいる方々を巻き込んで、

それぞれのエネルギーを発散・解放していくようなこと。

そんなことを是非やり遂げてほしいと思っています。

 

我々自身も、精進しつつ、
これからも「Gulls for Tohoku」、継続していきます。