大橋 誠ヘッドコーチブログ“Season Message”

 

 

※2015シーズンをもってヘッドコーチを退任し、シニアアドバイザー(SA)に就任しました。

ヘッドコーチ交代のご報告(GM並河) シニアアドバイザー就任のご挨拶(SA大橋)

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Final Stage

2012年11月28日

いよいよ、シーズンもFinal Stageに突入しました。
いわば、決勝トーナメントの準決勝直前、です。

 

おかげさまで、オービックシーガルズは、
2nd Stageを2勝で乗り切り、Final Stageへの出場を決めることができました。
文字通り、「舞台」に立つ権利を得た、という感じです。

 

2nd Stageでの2試合も、非常に集中力を要する試合でした。
周囲で、アップセットが起こっているものの、
意味の無い皮算用をせずに、自分達の試合・目の前のプレーに集中するー
それだけに焦点をあてて、戦い抜きました。

 

1クォーター15分の試合となり、1st Stageに比して計12分試合時間が延びたことで、
選手をいかにフレッシュな状態に保つのか、時間をどのように使うのかなど、
新たな課題を突きつけられた試合ではありましたが、
選手が目の前の1プレーを仕上げることに全力をあげてくれたことで、
状況に関係なく、勝利を重ねることができたと思います。

 

また、皆さんの声援がより一層パワーアップしたことも、

我々の背中を押してくれました。


特に、2戦目。
大阪長居競技場でのアウェーでの試合でも、関東での試合に劣らぬ、
むしろそれに勝るほどの熱い声援をいただいたこと、本当にありがたかったです。
皆さんと共に、選手も燃え続けることができました。

 

さて、ここからFinal Stage。一発勝負のトーナメントです。
そんなとき、何が大事になるのか。
ひとつの鍵は「不動心」です。

 

剣豪・宮本武蔵の逸話を聞いたことがあるでしょうか。

 

兵法の修行というのはいかにすべきものかという質問に、
武蔵はただ一言。
そこの畳の縁(へり)を歩いてみよと答えます。
質問者は訳のわからぬまま、言われた通りに歩いてみせるのですが、
それを見て、更に武蔵は言います。
では、この縁の高さが一間(約1.8メートル)であったなら渡れるかどうか。
相手は、それはちょっと難しいと返答します。

 

それならば、縁の幅が三尺(約1メートル)ならばどうか。
この武蔵の問いに、相手はそれならば渡れますと即答するのですが、
追い打ちをかけるように武蔵は、
その三尺の縁が姫路城から増位山まで架かっていたならどうかとたたみ掛けます。
さすがにこれには首を横に振ってできるはずがないと否定する相手に、
武蔵はこれこそが兵法の極意だと告げるのです。

 

元来、同じ三尺幅である道行きを、難しくするのは己の心持ちにすぎない、
その心持ちを磨くことこそ修行なのだと。

 

人間は、その時々の環境や状況によって気持ちが左右されるものです。
その、揺れる心をコントロールして、
本来ならばできることを、当たり前のようにやりきれれば、
自ずと結果に近づいていきます。


しかし、それこそが難しい。

 

これから、我々は様々な状況に遭遇します。
おそらく、都合の良く無い、苦しいと思うような場面の方が多いでしょう。
その時に、いかに揺らがずにいられるのか。


不動の心がポイントになると思うのです。

 

揺さぶられながらも、不動であろうと必死にもがく。
地に足つけて、目の前のことを100%やりきることに終始する。
そんな戦いをしていきたいと思います。