大橋 誠ヘッドコーチブログ“Season Message”

 

 

※2015シーズンをもってヘッドコーチを退任し、シニアアドバイザー(SA)に就任しました。

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2015 World Championship

2015年07月24日

第5回アメリカンフットボール世界選手権が幕を閉じました。
結果は準優勝。アメリカチームと2度戦い、2度とも完敗を喫しました。

 

ディフェンスを預からせてもらった私自身としては、
アメリカを嫌がらせることも、選手をうまく助けることもできなかった、
コーディネーターとしては、何もできなかったという思いです。

 

特に今回は、クイックパスを中心に、オープンスペースでボールを持たれた際、
どうのようにディフェンスするかを決めきれませんでした。
いわゆるランプレーを止めにかかりすぎた感があります。

 

一方、ランプレーに関しては、選手がしっかりアタックしてくれたことで、
ある程度コントロールすることができました。
ライン戦で大敗しなかったことが、ランストップに貢献しました。

 

そのライン戦に象徴されるように、フィジカルの強さには、
サイズは余り関係ないかも知れません。
それよりも、スピード・タフネス・スタミナが重要と感じました。

追いかけあいになった場合でも追いつけるだけのスピード、
激しいヒットを繰り返すことのできるタフネス、
ゲームを通じて相手を上回る運動量を担保するスタミナ、
これらの要素で互角以上に戦えるようにすることが、次へのステップかと考えます。

 

それには、まず、Xリーグでの戦いをもっとレベルアップさせ、
切磋琢磨をシビアなものにしていくことが不可欠でしょう。
幸い、XリーグにはNCAA Div.1で戦った選手達が多く参戦してきてくれています。
その彼らが、それほど目立たなくなるようなところまで、
リーグ全体のレベルを引き上げなければなりません。

 

また、国際試合に向けての体制づくりも、本質的に変えていかなければならないでしょう。
大会のその年に寄り集まって、持っているものをそれぞれが最大発揮する戦い方から、
今から4年後を見据えて、身体づくりから、システムの刷り込みまで、
国際試合用にチームをつくっていくことが肝要です。

 

色々と越えなければならないハードルはあると思います。
しかし、今回「違い」をハッキリと目の当たりにした以上、変えていかなければなりません。
日本フットボール界の発展のために、日本人NFLプレーヤーの誕生のために、
今回の大会を新たなスタートにできればと考えます。

 

新たなチャレンジへ、意義のある大会でした。
身体を張った選手の皆さん、献身的にサポートし続けたスタッフの皆さんには、
心から敬意を表したいと思います。
また、森HCを始め、いろいろな場面で支えてくれたコーチングスタッフには、
感謝の一言しかありません。
本当にありがとうございました。


 

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photo:USA Football/Ed Hall Jr.