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2011年07月
2011年07月25日
鴎道場in北海道
北海道でクリニックをしてまいりました。
嬉しいことに今年も150人余りの選手が参加してくれ、
大盛況のクリニックとなりました。
宮本・清水・紀平・塚田・三宅・菅原の日本代表選手6人と、
富永コーチ、鈴木コーチ(今回は昔とった杵柄でTEを担当)
そして、私を加えた9人を招いていただいての実施です。
初日は、ポジション別の分科会とOff./Def.に関する基調講演、
2日目がフィールドでのポジション別ベーシック&テクニック実践です。
私はといえば、初日のDef.に関する講演とウォームアップの担当。
なんだか少し申し訳ない感じ。
他の皆は、炎天下(とはいえ涼しいですけど)3時間、かなりの熱血指導。
特に選手達は、ヨーロッパ遠征から帰ったばかりで、疲れてもいるだろうに、
エネルギッシュに受講者と対峙してくれました。
素晴らしいです。
また、参加してくれた北海道のプレーヤーも、
非常に貪欲な取り組みを見せてくれました。
とにかくトライしてみようという姿勢が随所に感じられ、
互いにクリニックをつくった感じです。
双方が本気だったおかげで、
クリニック後も質問が後をたたない充実のクリニックになったと思います。
北海道でクリニックを始めたのが10年以上前の話。
しばらく、お休みしていたのですが、
北海道協会の皆さんとプレーヤー達の熱い思いから、
再び実現したのが昨年から。
今回も、熱い熱い思いを持った方々が集まって、
我々を招聘して下さいました。
本当に頭が下がる思いです。
初日の夜、北海道のコーチをはじめとした、
関係者の皆さんとご一緒させていただきました。
盛大な懇親会の後、「Bar宮田」というお店で痛飲したのですが、
このお店の宮田さんという女性が、
北海道のフットボールゲームでDJをされているとのことでした。
仕掛人は、北海道協会の早川さんという方。
この方とのお付き合いも10年以上になります。
四十路過ぎまで現役プレーヤーだったという、
かなり熱の高い部類に入る方ですね。
とにかく、北海道のフットボールを盛り上げようという、
心意気と行動力はスゴイです。
そういえば、W杯オーストリア大会でも、
DJがガンガンに音楽回して、激しく盛り上がってました。
スタジアムが、クラブみたいでしたから。
ああいった楽しみ方もアリだなーと思っていたところなので、
北海道のスタジアムもクラブにしてしまって欲しいところです。
「Bar宮田」での皆さんとの語りもそうとうに熱かったというか、
暑苦しかった!
皆、フットボールに魅せられていて、
現状満足なんかほど遠くて、
エネルギー有り余ってて。
私より先輩の方々から、まだまだ若い20代の方までが、
同じテーブルで語り合える。
心から気分が良いと思える空間でした。
是非とも、このフットボールというスポーツを全国区にするためにも、
エネルギー出し続けて下さい!
いい時間をいただいて、本当に感謝、です。
涼しくも、熱い熱い北海道を後にして、東京へ戻りました。
車載TVは水色の画面しか映っておらず。。。
なんだか、自分だけ時間が止まっていたような、
楽しい楽しい別世界に行っていたような、
そんな気分になりました。
2011年07月16日
2011 W-Cup #5
メキシコとの戦い、17-14で勝利することができました。
応援いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
これで、日本代表の2011シニアワールドカップ全試合終了です。
3位という結果は、決して本意ではありません。
しかし、これが今の現実。
かろうじて、ヨーロッパや南米のチームを退けることができても、
本場アメリカやそれに近い北米のカナダを凌ぐには、まだ足りない。
その、足りない部分を埋めていくべく、アクションしていことが大事です。
今回、カナダと試合してみて、07大会アメリカ戦の時に感じたような、
真っ向勝負では、戦えないのでは?という印象はだいぶ払拭されました。
07大会から今日までの間で、OL/DLのラインはずいぶん進化したと思います。
一方、我々が退けたヨーロッパのチームの進化速度は凄くはやいと感じますし、
メキシコのチームも負けじと進化してきているように実感しました。
メキシコとは過去、99年大会決勝・03大会決勝の2回戦った訳ですが、
そのいずれも、メキシコチームが自滅していったと言っても過言でありません。
雑なボールハンドリングでターンオーバーを引き起こしたり、
不要なラフプレーで反則を繰り返したり。
でも、今回のメキシコは全く違うチームのようでした。
非常に手堅く組織化されて、ゲームの最後まで集中力を持続させることのできる、
いわゆるオーガナイズされたチームに変身していました。
ゲームの運び方も、大きく変化。
確実にゲインを狙い欲張ってターンオーバーを引き起こさない、
深く守ってビッグゲインを許さない、
かつてのイケイケながら雑なゲーム運びは完全に身を潜め、
何が何でも勝つという意志で統一されたものでした。
だからこその、集中力勝負になった訳ですが、
試合終了のフィールドゴールブロックまで、
日本の選手も集中し続け、何とか彼らにまさったと言うところです。
(ちなみにフィールドゴールブロックをしたのはお馴染みの紀平選手です)
今大会での日本代表の試合はもうありませんが、
今後のフットボール界を考えると、足を止める訳にはいきません。
お話しした通り、まだまだ足りない状態である上に、
着実に追いかけてきているものある。
どうあっても「次」を考えていくべきです。
その「次」に関して、全力でサポートしていく覚悟はしています。
ただ、今は試合が終わってまだ7時間余り。
ちょっとだけ休ませてもらうことにします。
この2011 W-Cupシリーズもこれで終了。
番外編でオフのことを書くかもしれませんが・・・。
改めて、応援ありがとうございました。感謝します。
2011年07月15日
2011 W-Cup #4
残念ながら、敗れました。カナダ戦、27-31。
アメリカと戦って、4年前の雪辱を晴らすはずだったのですが、
すいません。
応援ありがとうございました。
やられつつもかわす、というのではなく、
ガッツリ真っ向勝負できていただけに、無念でなりません。
本当に選手は、勇敢に最後まで身体を張っていました。
勝たせてやれたなんて、おこがましいことを言うつもりはありません。
ただ、もうちょっと良い手助けができた、
もっと選手の持っている力を引き出すことができた、
などと思って猛省しています。
とはいえ、後ろを振り返っている場合ではない。
次はメキシコとの戦いが待っています。
彼らは、決勝進出のアメリカと7-17のロースコアゲームを演じたチーム。
得点を重ねさせる訳にいきません。
Japan Defenseの意地にかけて。
何をかけて戦うか、それはそれぞれの思いやプライドです。
フィールドで相見える以上、全力で叩き潰す、それだけです。
2011 SWC(シニアワールドカップ)も最後の試合。
全力を絞り尽くします。
2011年07月13日
2011 W-Cup #3
フランス戦、35-10で勝利しました。
応援いただいた皆さん、ありがとうございました。
中一日を挟んですぐに試合。
選手・スタッフにとって未知の経験でした。
選手には相当な疲労が残るだろうし、
試合に向けての準備も、なかなか充分にはできないだろう。
その中で、しっかりと実力を発揮しなければならない。
難しいチャレンジだったと思います。
ただ、選手個々が自分の身体のメンテナンスをしっかりやり、
トレーナー・ドクターが昼夜一貫して選手のコンディションを整えたことで、
あまりダメージを残さず、試合に臨むことができました。
チーム・ジャパン、意識高い。
準備の部分でも、コーチ・マネージャー・ビデオスタッフがフル回転。
短時間でゲームプランとそのインストール準備までこぎつけました。
コーチ含むスタッフ誰もが、
普段からじぶんのエンジン回して最前線に立つメンバーですから、
指示待ちなく、ドンドン事が進んでいきます。
チーム・ジャパン、頼もしい。
また、インストールにあたっても、
選手それぞれの理解力・対応力が高いので、
短いミーティング・練習でゲームプランを自分のものにしていってくれてます。
チーム・ジャパン、賢い!(と思いたい・・・)
そんな、要素が絡み合って、
ほぼ実力を出し切ることができ、勝利を手にしました。
(正直、フランスの選手も身体は大きく、スピードもありましたから、
スコアで見るほど楽な試合ではありませんでした。)
フル稼働と言えば、代表戦ではオービックシーガルズHAT、
吉永さんがフィールド内給水で走り回る姿も見られます。
豪華。
次戦は強豪カナダとの戦い。
後、3時間半でキックオフ。
準備はしてきました。全力出します。
2011年07月11日
2011 W-Cup #2
日本代表は24-6で初戦を勝利しました。
遠く離れた日本の地で応援いただいた皆さん、ありがとうございました。
試合当日は、灼熱の太陽が照りつける快晴。
プレーする側には、ちょっとキツい気候でしたが、
観戦するには最高の天気です。
我々の試合は、開催国オーストリアの登場とあって、多数のファンが詰めかけ、
試合前から会場は盛り上がりまくってました。
鳴りモノの音量も試合の前からスゴいものがあり、
試合中のコミュニケーションができるものかどうか、
すでに思いやられる状況でのスタートです。
ゲームに先立っての国家斉唱では、地元の混声合唱団が素晴らしい歌声を披露。
さすがに数多くの音楽家を輩出したお国柄ならでは、です。
思わず聞き入ってしまうほどの奇麗な歌声で「君が代」が歌い上げられ、
厳かな気分になりました。
ただ、そんな静寂もつかの間。
試合が始まると、やはり激しいノイズにさらされました。
日本のオフェンス中は、サイドラインで1m先の選手と会話するにも、
ありったけの大声を張り上げなければなりませんでした。
そんな中でも、選手達はよく集中し、状況にアジャストメントして戦ったと思います。
対戦相手のオーストリアチームの印象は、「よく鍛えられたチーム」。
それぞれの選手が、やるべきことをしっかりと遂行できるタイプのチームです。
結果として、勝利することはできましたが、終始緊張感の高いゲームを強いられました。
まだまだ、強くなる可能性を秘めた、ポテンシャルの高いチームだと思います。
とにかく、みんなデカイし・・・。
試合終了後は、アウェイの我々の勝利をスタジアムの皆さんが祝福してくれました。
温かい国民性に触れることができ、嬉しくなりました。
さて、とはいえ勝利に酔っている暇なぞさらさらありません。
後、24時間後にはフランスと戦っていることになります。
息をつく間もなく戦い続ける。
なんと厳しく、なんと楽しいチャレンジなんでしょう。
とにかく、代表チーム皆、良い顔してますよ。
2011年07月05日
2011 W-Cup #1
いよいよ、渡欧の日が近づいてきました。
4年に一度しかない、大事な大事なチャンス。
何があっても、余力を残して戻るようなことがないようにします。
幸運にも、私は1999年開催の第一回大会からずっと代表チームに関わらせてもらっています。
その時から比べると、この大会が徐々に発展しているのが良くわかります。
思えば、第一回イタリア大会・第二回ドイツ大会ではまだまだ牧歌的な雰囲気もありました。
ある国の最もイカツイ選手が水深50cm程度のプールにはしゃいで飛び込み足首骨折、
試合中怪我人が多く出てQBの選手がセンターに入る、
サイドラインからサイドラインの長さが5ヤード以上短い、などなど。
シシリアでの決勝戦では競輪バンクで試合前待機とかもありました・・・…。
それが、第三回川崎大会を契機に、大きく変化したように思います。
日本フットボール関係者の方々の多大なご尽力により、
W杯をうたうに相応しいオペレーションが成されましたし、
何よりもアメリカが参戦してきたことで、名実ともに世界一決定戦となりました。
結果的に点差が開いたゲームもありましたが、「ガチンコ」を実感した大会でした。
さて、今回の第四回オーストリア大会。
過去最高の8カ国対抗となります。
ヨーロッパ選手権を勝ち抜いた、ドイツ・フランス。
開催国のオーストリア。
NCAAに多くの選手を輩出しているオーストラリア。
過去2回決勝で苦しめられたメキシコ。
U-19では常勝の初出場カナダ。
そして本場のプライドを背負って参加のアメリカ。
本当に強豪ぞろいです。
補足ですが、
開催国のオーストリアは、単なる開催国枠出場のチームではありません。
ヨーロッパ選手権でも、優勝したドイツには惜敗したものの、他国を圧倒しています。
しかも、ドイツとの試合も、ターンオーバーなどのミスが無ければ勝利していたと思います。
非常に地力のあるチームです。
かなり本気で準備してきており、6月にもアメリカのDiv.Ⅲの大学を招聘して壮行試合をしています。
試合はタイブレークにもつれる好ゲーム。
負けはしたものの、かなりの自信をつけることができたものと考えます。
我々は、そのオーストリアと初戦を戦います。
アウェイ中のアウェイではありますが、日本の皆さんの思いとともに戦います。
一戦必勝。
良い報告をお待ちください。