« NFLプレイオフ | メイン | NFL Conference Championship »
オレンジボウル
2011年01月20日
去る1月3日にフロリダ州マイアミで行われた「オレンジボウル」に出場してきました。
「ボウルゲーム」はレギュラーシーズン終了後のプレイオフのようなもので、レギュラーシーズンの結果や最終ランキングによって、招待されるボウルゲームが変わってきます。詳細はこちらを。私たちが招待された「オレンジボウル」は、かつて4大ボウルと言われたボウルゲームのうちの一つであり、BCS (Bowl Championship Series) ランキングを最終的に決めるボウルゲームのうちの一つでもあります。
昨年、私たちは「SUN BOWL」というボウルゲームに招待されました。テキサス南部、メキシコ国境に隣接するエルパソという場所でのゲームでした。詳細はこちらを。すべてが初めての経験だった私には、ホテルでの生活やパーティー、地元の受け入れ態勢等が素晴らしく心地よかったことを覚えています。しかし、昨年は20位そこそこで招待されたボウルゲーム、今年は全米4位しかも名誉も伝統もあるオレンジボウルへの招待。どんな遠征、そして試合になるのか楽しみでした。
試合8日前の12月27日、いつもより大型のチャーター機で現地へ出発。6時間弱のフライトでマイアミへ着くと、タラップからバスにかけて、お揃いのオレンジのジャケットを着た受け入れ側の組織の人たちがトンネルを作って私たちを待ち受けていました。その数およそ80人。彼らは記念バッチ、スナック、パンフレットやオレンジ等のプレゼントが満載された袋を持って待ち構えていました。それを一人に二つも三つも渡しながら満面の笑みとともに「Welcome to Miami!!」。その表情や受け入れ態勢を見て、彼らもこの日を楽しみに待っていたことが感じ取れました。
空港ではそんな出迎えに驚かされ、バスに驚かされ(全体にOrange BowlとStanfordの写真)、警備体制にも驚かされ(白バイ18台、パトカー5台)、そして、着いたホテルにも驚かされました。ホテルはFontainbleau Miami Beach。 まさに「海辺に浮かぶ」ような巨大なリゾートでした。しかも、私の収入ではどう逆立ちしても泊まれないような高級ホテル。洗練されたレストランやバー、全米でも5本の指に入ると言われるクラブがホテル内に二つもあり、連夜、長蛇の列をなしていました。言うなれば、よく日本でニュースにもなっているようなアメリカのセレブたちがこぞって訪れる場所なのでしょう。私も数々のセレブを目撃しました。今まで、ハワイが地上で最高の楽園だと思っていた私は、それ以上の場所があることを身を持って体験しました(個人の物差しですので悪しからず……)。お金に余裕があって、ハワイに飽きた人はぜひ行ってみてください。心からお奨めします!
滞在中は、(試合が夜の8時半からだったこともあり)朝はゆっくり起床し昼までミーティング、午後から練習して夜はパーティ。そんな基本スケジュールで動いていました。前述したような、ともすると勘違いをしてしまいそうな場所でしたので、選手たちには31日(カウント・ダウンのために門限は0時半)以外は厳しい門限とベッドチェック(帰ってきているかのチェック)が課せられました。それが功を奏したのか、試合まで危なげなくいつも通りの調整をすることができました。
そうそう、肝心の試合の相手は、ACCのチャンピオンチームVIRGINIA TECH(バージニア工科大)です。NFLのスターQB、マイケル・ヴィック選手の出身校としても有名ですね。レギュラーシーズン終了後の全米ランキングは13位ながら、マイケル・ヴィックに勝るとも劣らないアスリートQBと全米ナンバー1のターンオーバー&インターセプト数を誇るディフェンスが売りのチームです。
試合内容は、前半オフェンスがうまく進まずに、SAFETYを取られる等、我慢の展開になりましたが、後半にANDREW LUCKのパス攻撃が炸裂、ディフェンスもQBをうまく囲んでスクランブルを許さず、(後半は)両方ともゲームプラン通りの展開となりました。終わってみれば、オフェンスはANDREW LUCKが4TDパス、ディフェンスはそのアスリートQBを8SACKと、スコアだけ見れば「横綱相撲」と言えるような試合になりました(40-12で勝利)。MVPはもちろんANDREW LUCK。試合の後はもちろん門限なしのパーティーナイトでした。
翌日、2機のチャーター機(遅れて来ていた学校関係者等も含んで)で6時間強をかけて、SAN JOSE空港→バスでキャンパスへ。キャンパスでは千人近くのファンが出迎え、バスを降りても動けないほどの騒ぎになっていました。
1月11日に発表された最終全米ランキングでは、全米4位という学校始まって以来の好成績でシーズンを終了することができました。VISAのトラブルから始まり、いろいろとあったシーズンでしたが、「終わり良ければ……」で、個人的にもチームとしても、来シーズン以降につながればいいと思う今日この頃です。……と締めたいところですが、シーズン終了の数日後、ヘッドコーチが49ersへ行くことが正式に決まりました。そのまた数日後、オフェンスコーディネーターであったDAVID SHAWがヘッドコーチに就任することに。今、組閣の真っ最中であります。DAVIDとは今までもいい関係で仕事をしてきたので、STANFORDに残って一緒に仕事ができるよう祈るばかりです。
▲この大型機でマイアミへ!
▲空港に着いて飛行機のタラップを降りてびっくり! バスには、Stanford football & Orange Bowlの写真が
▲素晴らしいホテルに宿泊させてもらいました。周りの環境、ホテル内の施設、部屋、接客、どれをとっても一流でした。やはりBCSのボウルゲームは違います
▲ホテルのバーとクラブの様子です。大晦日は、2つのクラブ&バー&プールでカウントダウンパーティー。どれも入場料だけで6万円以上!! なのに、長蛇の列でした。各会場で、有名なDJや歌手がメインゲストだったそうです。名前は忘れましたが、同僚やコーチの娘たちは飛び上がって喜んでいました
▲左がエースQBであり、間違いなくドラフト全体一巡で指名されるであろうAndrew Luck。この写真を撮った後、
リダ(真ん中の女性) 「Andrew、もう一枚撮らせて!」 Andrew 「もちろん!何枚でも(笑)」
リダ 「TK、ちょっとどいててくれる!」 TK(写真右)「・・・・」
▲3日目はホテルのプライベートビーチでチーム関係者全員でのパーティー。ジェットスキーやパラセーリング等、マリンスポーツし放題!!
▲パーティーの途中、こんな飛行機まで(見えるかなぁー・・・)
▲ゲーム直前は、いたるところでいろんなパーティーが開かれていたようです
▲試合前のスタジアム外
▲選手入場
▲国歌斉唱
▲試合中
▲ハーフタイムショーには有名な歌手。(すいません、知りません)
▲試合後にインタビューを受けるコーチ・ホルツとそれを囲む選手たち
ではまた。
TK