TKこと河田 剛のUSA情報

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2009年10月

2009年10月19日

NFL(どうでもいい)情報 49ers編

今回は、少し趣向を変えて、NFLの情報(ただし、どうでもいい?)情報をお伝えします。

 

●地元49ersが絶好調です。

 

昨シーズン途中からエースの座に着いたショーン・ヒルやフランク・ゴア等が大活躍してますね。
ヘッドコーチであるマイク・シングレタリーは、私たちの世代にはたまらないシカゴ・ベアーズの

スター選手(LB)でした。2003、2004年のシーズンはレイブンズのLBコーチ、その後、

49ersのヘッドコーチとなったマイク・ノーランと一緒に49ersのLBコーチに就任。

昨年、シーズン途中に成績不振を理由に解雇されたマイク・ノーランの後任として

ヘッドコーチになりました。 お気づきかもしれませんが……そう、彼はヘッドコーチばかりか、

コーディネーターの経験もありません。

アメリカのフットボール界、ましてやNFLではあまり聞かない話です。

それだけリーダーシップやコミュニケーション能力等の、人をひきつける力が優れているんでしょうね。

そうでないと無理だと思います。


私のボスである、STANFORDのオフェンスコーディネーターがレイブンズ時代の同僚と

いうこともあり、私も二度ほどお会いしたことがありますが、なんというか……人間としての

大きさを感じる人でありました。


私たちは試合の前日にゲストスピーカーを呼んで、士気を高めるミーティングをします。
2年前にコーチ・シングレタリーも来てくれましたが、その時は「神は・・・」、「神は・・・」と宗教的な

話に終始していたことを覚えています。英語力のなさも手伝って、(少なくとも私にとっては)

そんなに「おもしろい話」ではなかったような気がしたのですが、詳しい内容はさておき、

(私の意に反して)スピーチが終わった際には、スタンディングオベーションで、

しばらく拍手が鳴り止みませんでした。

敬謙なクリスチャンが多いこの国では、神についてと、フットボールというチームスポーツを

組み合わせた話というのは、貴重で気高いものなのかもしれません。

今思えば、内容の詳細は理解できずとも、説得力のある話し方であったことは間違いありません。

 

●その49ersのオフェンスコーディネーターのジミー・レイという大ベテランのコーチがいます。
年齢63歳、コーチングキャリアは40年近くあるのではないでしょうか。実は私、この方に2回も
会ったことがあります。(定かではありませんが)2003年ぐらいにJETSがNFL TOKYOに

来日した時と、2005年に私がJETSのファシリティーを訪問した際に。

 

見た目も中身も「おじいちゃん」なんですが、私の友人であるビル・キャラハン(JETS ASSISTANT

HEAD COACH)の息子も、JETSのOLの選手も、私の同僚の親友である49ersの選手も

口を揃えてこう言います。
「このおじいちゃん、ミーティング中、すぐ寝ちゃうんだよー……」
本当らしいです。周りのコーチが優秀なんでしょうか???
姿勢や態度が重視される日本ではありえないのかもしれませんが、現実と優先順位、

そしてなによりも結果が重視されるこの国ならではなのかもしれません。。。

 

●49ersの本拠地であるキャンドルスティックパークは、サンフランシスコの海沿いにあります。
埋立地であることも手伝ってか、時間によってグラウンドの硬さが変わるそうです。

潮の干満に関係しているとか。。。アメリカのスタジアムという感じで、スタンドの上部から海への

景色等、観戦するにはまったく問題ないんですが、一つだけ問題が……。
昨年、試合を残り1分まで観戦して、家路に着こうと駐車場を出ようと……出られない……

車の列がまったく動かない。。。埋立地、しかも山を削って造ったような立地ゆえ、

駐車場事情が最悪なんです。結局30分で帰れるところが3時間近くに。駐車場を出るのに2時間以上。

アメリカ人に言わせれば、
「そんなに急がなくても、駐車場でビールでも飲んでれば!」

なんでしょうけど、日本人にはちょっと信じられない、そんな事情があります。

観戦に来られる方はご注意を!

 

TK

 

勝ちました! 負けました!

10月3日、まだ無敗のUCLAをホームに迎えての試合。

 

ランプレイで終始フィールドと時計を支配して、会心の勝利!
何年も勝てていなかったUCLA、しかも昨年は終了6秒前に逆転負けしていただけに、

格別にうれしかったです。これで4勝1敗となって、カンファレンス内では無敗なので(同率)首位に!
翌日のESPNではランキングにこそ入らなかったものの、もう少しでランキングみたいな
ポジションにノミネートされていました。

 

そこで迎えた10月10日のOREGON STATEとのアウェイゲーム。


試合開始の1stプレイ。用意してきたTD狙いのプレイアクションパス、レシバーはワイドオープン、
QBもそこへストライクのパス、実に60ydを超えるパス、ボールを追いかけるDBは10yd後方。
がしかし、ポロリ……。この国でフットボールをしていて思うこと
「チャンスをものにできる率と勝率は、比例の関係にある!」
そりゃ、勝てないよ。。。その後はアウェイのクラウドノイズも手伝って(後半持ち直したもの)
38-28で敗戦。

 

このOREGON STATEのスタジアム、満員になっても4万人そこそこですが、ノイズが凄い。
スタジアム全体を見渡してみると……納得。観客の応援(騒音)が外に逃げづらい構造になっている。
3つのビルの谷間にスタジアムがある感じで、観客席の上の方は相当急な構造に。
そう言えば、シーホークスのスタジアムも「世界で一番クラウドノイズが大きいスタジアムに!」
というテーマで設計されたとか言ってたような。。。

 

いやー、しかしフットボールというのはいろいろなことを教えてくれます。
勝って調子にのってる時は奈落の底へ、そうかと思えば、急に持ち上げてくれたり。。。
諸行無常・盛者必衰、ですねー。

 

オービックシーガルズの前節は、フットボールの神様が何かを教えてくれた試合だったようですね。
勝って反省ができるなんて、幸せだ!

GO! OBIC SEAGULLS!!

 

TK

 

最高ですか?

オービックシーガルズ・前キャプテンの庄子君がよく言ってました。
「シーガルズ、最高だよー!」


プレイヤー、チアはもとより、関係者の多くの人が「シーガルズは最高だ」と

思っているのではないでしょうか? 私もそのうちの一人です。

 

私がシーガルズでコーチをしていた頃の話です。

オフの期間を使って、コーチ全員で集まっていろいろな研修をしました。

私たちの仕事はチームを日本一にすることですから、それは真剣に、数週間に渡って研修や

勉強をしました。詳細については割愛しますが、その中で印象に残っている話題があります。

 

「最高」と「最強」の違い。
庄子君がキャプテンだったこともあり(?)、当時のシーガルズを評するにあたって、
最高のチームという表現がよく用いられていたような気がします。
(私だけなのかもしれませんが……)私の中での意味の違いを説明すると、

 

最高
・最も高い(良い・優れている)
・誰でもなれる、言える
   → 事実に基づいていても、いなくてもそう表現できる

最強
・最も強い
・より事実に基づいた表現である(そうでなくても使うことはあるが)
   → 勝負に勝ったもの、チャンピオンを評するに相応しい表現である

 

言葉を選ばず言えば、自己満足で「俺たち最高だぜー!」と言っているか、

他のチームや世間にも認められる強いチームであるか、ということになるでしょう。

オービックシーガルズは、いつでも最高のチームです。それは、誰もが認めていることだと思います。

でも、選手でもスタッフでも関係者でもファンでも、そこで満足している人がいるならば、

最強への道はより険しいものになってしまうでしょう。

今一度、「最強」がゴールであることを確認して、ここからの厳しい道のりを勝ち抜いていきましょう。

 

シーズンが終わったら、みんなに聞いてみたいと思います。
「オービックシーガルズは最強ですか?」

 

Go OBIC SEAGULLS!!!

 

TK