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USC vs NCAA

2011年06月23日

USC=University of Southern Califonia(南カリフォルニア大学)
言わずと知れた名門中の名門。「NFL予備軍」とも称され、毎年ドラフトへ多くの選手を輩出しています。公立(州立)かと思いきや私立校で、一般的にはお金持ちの子弟が通う学校として知られています。学業も素晴らしい学校です。

 

NCAA=National Collegiate Athlete Association(全米大学体育協会)
英語表記の名の通り、全米のカレッジアスリートのすべてを取り仕切り、つかさどる団体です。日本でよく言われる「文武両道」という言葉ではなく、「学生の本分は勉強である」ということを前面に出した厳しいルールを設定し、それを厳しく運用・管理しています。

 


この両者が戦っています。 詳しくは昨年のブログを読み返してみてください。要約すると、2005年に(USC在学中だった)フットボール選手・レジー・ブッシュがNCAAルールに違反したことへの処分について争っているのです。具体的には、NCAAは以下のような処分を挙げています。
・2年間(2010・2011年度)のBOWL GAME出場資格の取り消し。
・スカラシップ(奨学金)数の削減(段階的に、3年間で30人分/※通常80人まで認められている)。 

 

数日前、USCが昨年から続けてきた不服の訴えをNCAAが最終的に認めず、上記の処分を決定する発表をしました。 よほどのことがない限り、この処分は決定し、いつからか定かではありませんが、上記2番目のリクルーティングにおける罰則が始まることでしょう。

 

カレッジフットボール界に身を置くものとして考えるに、奨学金の数が「30」減るということは……想像を絶する影響が出そうです。無理です。やっていけません。段階的とはいえ、「数年は勝てないけど我慢してね」と言われているようなものです。処分が確定してしまうことを前提とするなら、USC側がとれる対策は以下の2つだと思います。
・回転の早いJC(JUNIOR COLLEGE=短大)からトランスファー(転校)する選手を多く採る。
・今のうちに採れるだけとる!(上限はありますが)
  → (NCAAにアピールはしながらも……、)来る罰則を見すえて、

    今年の新加入選手は31人です。(普通は20人前後)

歴史的にみても、この種のペナルティを受けた学校は、その後、低迷しています。1980年代のSMU(Southern Methodist University/南メソジスト大学)や1990年代のTexas Tech(テキサス工科大学「)は、その後、ボウルゲームに出場するまでに相当の時間とお金を費やしました。どんな対策をとっても厳しいですが、名門の名が失われないようにしてほしいものです。