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2011年06月27日
カレッジフットボールのトピックスがいくつかありますので、お伝えしましょう。
●JIM TRESSEL Resigned(JIM TRESSELが辞任)
10年間に渡り、名門「The Ohio State University」(オハイオ州立大学)を率いてきたジム・トラッセル氏がヘッドコーチを辞任しました(※余談ですが、ここはなぜか学校名の前に「THE」をつけます。特に卒業生などがつけるようです)。原因は選手が起こした不祥事です。
前回も書きましたが、アメリカのカレッジスポーツではNCAA(National Collegiate Athlete Association)という組織が、「学生スポーツ」であることを逸脱しないように厳しく目を光らせています。映画「BLIND SIDE」(邦題「幸せの隠れ場所」)の最後の方で主役のマイケル・オアーに厳しく質問をしていたのも、NCAAの人たち。彼らはリクルーティングに関するルール違反について調査をしていました。
昨年のBOWL GAMEの直前に、OHIO STATEの選手6名が処分されました(2011シーズン開幕から5ゲームの出場停止)。具体的には、地元(当然彼らは地元で大スター)のTATOO SHOP(イレズミを入れるところ)で代金を自分のサインと交換でタダにしたり、チャンピオンリングを売ったり、チームから支給されたグッズにサインして売ったりしたそうです。NCAAルールでは、「STUDENT ATHLETE」(なぜかこう呼びます)が、NCAAが公認した以外の利益を受けることやコストが値引きされたりする行為を禁止しています。NCAAが認めているのは奨学金であったり、練習やトレーニングの際に必要なシューズやウエア、シーズン中の食事等です。
それに関しておもしろいエピソードが。私がSTANFORD FOOTBALLで働きだした頃、コピー機の前にこんな内容の張り紙がありました。「STUDENT ATHLETEがここでコピーをとることは、NCAAルール違反です」。要は、生協等のコピースペースで有料でとるべきコピーを、ここでタダで取らせることは何か金品を渡しているのと同じことであるという解釈なんです。ですから、私たちはオフィスに来た学生たちにコピーもとらせられないし、キャンディひとつあげられません。まぁ、キャンディぐらいは勝手に取って行ったりりしますが……。
OHIO STATEで処分された6名のうちの一人、エースQBであるTERRELL PRYOR選手がNFL入りを表明しました。元々アーリーエントリーする能力があるQBのうちの一人とされていましたが、(ドラフト前に)一旦は拒否して大学でプレイを続けることに。しかし、5月に二度目の(同じような)スキャンダルが発覚した後、「もう、こんなのめんどくせぇー」と言わんばかりにNFL入りを表明しました。それらの不祥事の責任を取ってヘッドコーチが引退したのですから、なんだかやりきれない感じですね。
●Cliff Harris suspended(Cliff Harrisが出場停止)
OREGON大学のDBの選手が交通違反により逮捕されました。このHARRIS選手、昨シーズンはまだ2年生ながら6つのインターセプト、そしてパントリターナーとしてもスクールレコードのTD数をたたき出す等、中心選手でした。ヘッドコーチから(少なくとも)開幕戦の出場は停止になることが発表されました。OREGONの初戦は強豪LSU(Louisiana State University)であるだけに、影響は少なくなさそうです。
●Nevada starting WR Wimbery shot(ネバダ大のスターティングWR・Wimbery撃たれる)
ネバダ大学の選手が撃たれたそうです。私たちには想像できない銃社会に私は住んでいると、あらためて感じさせられます。