TKこと河田 剛のUSA情報

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Guest from Stanford

2010年08月09日

7月15日から1週間ほど、Stanford大学からゲストコーチを招きました。主にオービックシーガルズコーチ陣とのコミュニケーションでしたが、それはそれは有意義な時間となりました。

 

アメリカのカレッジフットボールのコーチにとって、この時期は長いオフ(約1ヵ月)。シーズン前の大切な、本来は家族とゆっくり過ごすバケーション中に太平洋を横断して日本に来ていただくことは、そんなに簡単なことではありません。今回は家族同伴という条件の下、この企画が実現しました。

 

期間中、コーチはオービックシーガルズのコーチ陣とミーティング、その間家族は観光をして、夜に合流するというのが主なスケジュールでした。その中で、特に印象的だったのは、MIT(マサチューセッツ工科大学)の機械工学卒であり、その博士号を持つコーチの奥さんが私に浴びせ倒してくる「日本に対する素朴な疑問」でした。以下、皆さんも「外国の人から見たら、日本人はこう見えるんだ」という観点で読んでください。

 

◎日本はどうして新車ばっかり走っているのか? トヨタとかニッサンがあるからか?
そういえば、アメリカではもっと多くの「汚い車」が走っています。オンボロに見えたり、凄い煙を噴出しながら走っている車も多い。これは車検制度(アメリカには日本のような厳格な制度がありません)の問題と国民性の問題であると説明しておきました。国民性の違いとは……アメリカ人は周りの目をあまり気にしない ⇔ 日本人は気にする、というように説明しておきました(※あくまで主観です。ご容赦ください)。彼女には、その(見た目を気にして、かつ整備された)車がすべて新車に見えたようです。

 

KidZania(キッザニア)は素晴らしい!! どうしてアメリカにないのか?
彼女は子供が職業体験をできる、この場所に感動していました。実際、二人の子供は一度行った楽しさが忘れられず、滞在中に2回も行きました。なんにでも興味を持つ彼女は、キッザニアの起源について知りたがっていました。オービックシーガルズの並河GM曰く、この職業体験アトラクション(勝手に命名)は、メキシコが起源のようです。しかし、メキシコでは、遊びの一環としてではなく、リアルな職業訓練の色が濃いようです。子供が早く働き始めなければならないという現実の中、そのような施設が作られたようです。

 

◎Tシャツや街中の看板等、変な英語がいっぱい使われている!
そう言われてみれば……ですが、本当に意味のない、またはは理解しがたい英単語がいろいろな所で見受けられます。特に彼女はTシャツなど着ているものに目をつけたようで、いちいち私に報告してきました。
It doesn't make any sense!! (意味がわからない!意味がない!)
ショッピングモールを歩いていると、彼女がある若い女性を指差して「T.K. あの娘に声かけてデートに誘っておいで!」と言ってきました。オフィス街にほど近いモールだったので、会社のランチタイムではないかと思われました。普通の女性らしい服装でしたが、背中に一文「I am boring.」 私は退屈(ひま)です……。その他、理解しがたい(文として成立しない)英単語の乱用を、彼女は不思議に、時におもしろく思ったようです。感覚的には、私たちが海外で見る変な漢字のTシャツと同じようなことなんでしょう。皆さん、海外へ行く時は気をつけましょう。

 

◎日本のアバクロ(アバクロンビー&フィッチ)はおかしい!
これは私も日本人として恥ずかしかったです。銀座店に行ったことがある方はご存知かもしれませんが、「見せ筋」を身にまとった若いお兄さんが上半身裸で店内にいたり、女性の店員が音楽に合わせて(クラブのように)踊っていたり、店内が必要以上に暗かったり。アメリカのそれと同じ点は、商品でもある香水が店内に振りまかれているぐらいだったような気がします。島国に住む私たちが大陸の文化を間違った形で取り入れてしまった典型と言えるでしょう。


その他、ここでは紹介しきれない、数々の的を得た(しかもど真ん中)質問がありました。彼女を案内しながら、日本のことをわかってもらうべき私たちが、逆にいろいろなことに気づかされた1週間でありました。

 

TK