TKこと河田 剛のUSA情報

« HAPPY BIRTHDAY!! STEVE YOUNG | メイン | 49ers »

激闘USC戦

2011年11月08日

先のUSC(南カリフォルニア大学)戦は、3オーバータイムの末、56対48で勝利しました。

 

試合は、激しい攻防の末、残り39秒で同点に追いつき、USCの攻撃へ。数プレイで自陣40ヤードまで攻め込まれて残り9秒の場面。皆さんも、自分がオフェンスの選手やコーチだと思って、次のプレーを一緒に考えてみてください。
・タイムアウトは3つ残っている
・フィールドゴールの射程圏まではあと5ヤード
ここでボールキャリアが考えなければいけないことは何でしょうか。

 

時間をフィールドゴールのために残すことです。


一般的に、3秒あれば【蹴って・決まって・ゲームセット】に十分と言われています。しかし、このときの結果は、ボールキャリアががんばりすぎて時計が「0」になってしまったのです。USCからの抗議によりビデオレビューが行われましたが判定は覆らず、オーバータイムへ突入しました。

 

オーバータイムの攻撃は1回目・2回目とも両チームともTDを獲得し、48対48。3rdオーバータイムからは、トライフォーポイントで2ポイントコンバージョンをしなければいけません。Stanfordが中央のランでTD後、2ポイントも決めて56対48とし、USCが同点に追いつかなければゲームセットです。逆に私たちはここを守り切れば勝ちです。


1stプレイ、ショートパスが決まった後、いくつかのタックルミスでTDされたかと思いきや……レシーバーの足がサイドラインを割っていました。その後の1st DOWNゴール残り4ヤード……USCのRBがファンブルしたボールをリカバーしてゲームセット。攻められ続けながらも、あきらめずにがんばってくれたディフェンスに感謝です。私たちにとって、今シーズン最も苦しい試合であり、最も大きな勝利となりました。

 

試合後、USCのヘッドコーチであるLANE KIFFIN氏は、「1秒残っていたはずだ」としきりにメディアに訴えていました(結局、その発言に対してリーグから100万円の罰金が課せられました)。

 

この試合から、コーチとして学びました。

・あきらめないことが、勝利を生む。
・後からの言い訳はみっともない。


今回の場合、4Qの最後、タイムアウトが3つある中9秒残った時点で、タイムアウトを取って時間の使い方を選手に確認するべきでした。「ある程度ゲインしたらニーダウンをしろ!」と。その場で確認できなかったとしても、それを普段から教育しておくのがコーチの仕事です。フットボールは準備のスポーツ。どんな小さな可能性、ありえないようなシチュエーションのための準備をするのが、選手そしてコーチの仕事であります。

 

オービックシーガルズの準備は万全でしょうか。今一度「ふんどしを締め直して」臨もうではありませんか。

 

TK