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ジェレマイア

2010年09月27日

今年の春にOREGON大学の紹介をしたときに少し触れましたが、昨年のPAC-10チャンピオンであるOREGON大学のエースQBの名前を掲題しました。春はそのジェレマイア・マソリ選手が窃盗で逮捕されて、チームから1年間の出場停止を言い渡されたことを紹介しましたが、その彼が6月初旬にまたも逮捕をされました。容疑はマリファナの吸引と交通違反だったようです。それが発覚してすぐに彼はチームからキックアウト(追い出される、クビになること)されました。本当に素晴らしいアスリートでありQBなんですが、更生には至らなかったようです。

 

そんな彼が、シーズン開幕に向けてまたひと騒動を起こしました。理由の詳細はよくわかりませんが、オレゴンをキックアウトされたジェレマイアがなぜかミシシッピ大学(通称Ole Miss)に転向して、スターティングQBになろうとしているではありませんか……!? アメリカの大学スポーツを統括するNCAAは一度は否定をしましたが、ミシシッピ大学側のアピールによって、一転それを許可しました。アピールの詳細は割愛しますが、こちらでは「うまくルールの隙間をついた」というような言い方をされています。

 

Ole Missと言えば、映画「BLIND SIDE」でも有名になった名門校です。イーライ・マニングやデュース・マカリスター選手等もこの学校のOBです。しかし、ここ最近は不振が続いています。その起死回生を狙ったのか?とか、そこまでして勝ちたいか?とか、メディアでは叩かれていますが、こちらではよくあることのようです。カレッジフットボールにおいて、勝つこと(いい成績をおさめること)は直接大学の収入につながってきます。だからこそ、優秀なコーチの獲得や選手の獲得(高校生のリクルーティング)にお金をかけるのです。今のところ、彼の加入による劇的な効果は現れていないようですが、このようなケースはこれからも目にするのだろうと思っています。

 

「勝つためなら、なんでもありなのか?」 

私の中で、その疑問に対する答えが、(日本でコーチをしていた時と比較して)少し変わってきたような気がする今日この頃です。

 

TK