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日本へ
2009年08月03日
7月16日(木)から3日間の練習の後、19日(日)の早朝にホテルを発ち日本へ。
記念にNOTRE DAMEのキャンパスを写真に!
▲NOTRE DAMEキャンパスのすごいところは、すべての建物が同じような
色調と素材で作られていること。50年前の建物も昨日できた建物も、外観は
同じように見えます。クラッシックにつくられています
▲有名な「TOUCH DOWN JESUS」-意図的ではなく、昔からあったものが
そう見えるだけだそうです
言い忘れてましたが、最終日の練習でFBのスターターであったディーン・ライトル選手が
アキレス腱を断絶。。。190㎝以上ありながら、ブロックはもちろん、パスキャッチもできる
素晴らしい選手だったんですが。
3日間のキャンプで相当数の怪我人を出した挙句、疲れも取れていないのに、
12時間超のフライト……どうなることやら???と思ったのを強く覚えています。
成田に着くと、数多くの日本の関係者の方々が出迎えてくれました。
日本人のホスピタリティを久しぶりに感じながらバスへ乗り込み、ホテルへ。
今回一番びっくりしたことの一つが、私たちが滞在したホテル-六本木・ミッドタウンの
「ザ・リッツ・カールトン東京」。凄すぎます!! 安い部屋でも1泊4万円前後。
そこに100人を超える大所帯が。
(こういう使い方があっているのかは疑問ですが)75年前にPAUL RUSH先生が
おっしゃった「DO YOUR BEST IT MUST BE FIRST CLASS」という言葉を
思い出しました。あとは試合当日にFIRST CLASSのフットボールを見せるだけ!
と気を引き締めて、日本での練習場所である日本大学へ。
内田監督をはじめとする、日本大学の皆さんの受け入れ(サポート体制)も素晴らしく、
何一つストレスもなく練習が進んでいきました。
(ALL JAPAN TEAMのDBコーチであるモリタク(森コーチ)がウロウロしていたことと、
オービックシーガルズOBのサンチェ(白坂コーチ)がうざかったこと以外は……笑)
ところが、ここでもやっぱりケガが。エースQBのトニー・ライス、二本目のQBのガッツィー、
スターターRBのゼラース等、いずれも肉離れかその寸前の症状で練習を切り上げる
ことに。連れてきたQBは二人だけ。さぁ、どうしようか?
そこに救世主が現れました。元々DBで登録のエンベローズが高校時代にQBをやっていた
らしく、急遽抜擢。いきなりパスの練習に入ったら、これがなかなかいい球を。しかも
オプションもできる。卒業間もないアスリートであったこと、DBとしての出場機会が少ない
ことが幸いし、ゲームでもスターターを務めることになりました。
RBも怪我人が多く、RBコーチのレジーが急遽スタイルするはめに。。。しかし、スタイルして
ウォームアップをして5分後、まるでコントのように肉離れ(笑)。しかし、ここにももう一人の
救世主が。#39ブランドン・ホイト選手。今回のチームで最強ユニットであったLBの中から、
高校時代にRBをやっていた選手(本人曰く、あんまりやってなかった)で若くて動きのいい
彼がコンバートされました。彼は現役時代は、(あのノートルダムの)キャプテン。練習中も
動きがよく、理解度やリーダーシップも秀逸でした。個人的には彼のLBとしてのプレイを
もっと見てみたかったですが、試合では立派にRBとして活躍してくれました。
ゲーム中は、私はスポッター席からコーディネータをサポートしました。スタンフォードでも
(インカムから)声は聞こえますが、あまり発言をする機会があるわけではないので、
試合前は自分の発信した情報がプレイコールに直接関わってくることに不安を覚えました。
しかも試合中は興奮状態に強いテキサス訛り……。本当に不安でした。
でも、なんとかなるもんです。大きなミスもなく、1Qにパーソナルやフォーメーションで偏った
傾向を発見したときには、けっこう誉めていただきました。
試合は、オフェンスに怪我人が多い中、【ディフェンスでスコアする】という急遽できた目標も
達成でき、デフェンスとしては会心のゲームであったと言えると思います。
終了に近づいてくると、COACH DARNELLとCOACH LEWIS(二人ともコーチ業は引退)が
「これが俺たちの最後のディフェンスプレイコールかな」と冗談とも本気とも取れる(寂しい)コメント。
「TK、早くどっかのヘッドコーチになって、俺たちを雇ってくれ!
もう現場に戻る気はないが、おまえからのオファーなら断る理由がない」
「わかった。努力します。でもあと50年ぐらい必要だ!」
「医療の進歩に賭けよう!」
みたいなアメリカンジョークを交わしながら、試合終了の瞬間を迎えたことを覚えていますし、
忘れることはないでしょう。
試合終了後、フィールドへ降りて選手やスタッフ全員と握手。心からうれしく、ホッとできた
時間でした。日本の、特にオービックシーガルズの選手やコーチとも言葉を交わして、
最高の時間を過ごすことができました。ロッカーに帰ってからも、コーチ・ホルツからの
ねぎらいの言葉と「さぁ、あの歌を歌おう!」のかけ声のもと、
ノートルダムのファイトソングを全員で大合唱!!
輪の中心にいて、誰よりも大きな声で、満面の笑みでファイトソングを熱唱する
コーチ・ホルツの顔は一生忘れることはないでしょう。
日本側には大きなケガがなかったようでよかったー、と話していると、ノートルダム側は
けっこうな怪我人が。アキレス腱断絶1名、靭帯断絶(損傷)2名、強度の脳しんとう2名etc.
帰国してから本格的な検査をということでしたが、この試合がいい思い出のままであることを
望んでやみません。
最後に、家族をはじめ、この機会を与えてくれたすべての人に、あらためて感謝の意を。
ありがとうございました。
TK