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ここに「在る」意味

2009年05月08日

まずは、選手および関係者の皆様、初戦の勝利おめでとうございます。
春に良ければすべて良し!なので、パーフェクトシーズン目指してがんばってください。

 

皆さんからよく「日本に帰ってからどうするの?」って聞かれます。
結論から申し上げますと、こちらでフットボールコーチの仕事を続けようと思っています。
それは、永住したいとか、日本を捨てるという意味ではなく、
私のやりたいことがここでしか実現できないからです。

 

では、どうしてここでなくてはいけないのか?

 

私は日本で15年間選手として、3年間コーチとして、フットボールに携わってきました。
その中で、(詳細のプロセスは割愛しますが)一つの大きな夢ができあがりました。
それは「日本人の NFL PLAYER をつくりたい!」という夢です。

 

では、どういう方法で? 

 

私がフットボールをいろいろな立場で経験して、分析してきた中で、夢を実現させるために

出した結論は、「MADE in U.S.A.の選手を育成する」ということです。


国内でもいろいろな指導者や関係者がいろいろな立場で選手を育成しています。
それを否定する気はまったくありませんし、むしろ、そういった活動をしていらっしゃる方々には
頭の下がる思いです。しかし、今までアメリカのフットボールにチャレンジしてきた選手たちを
見ていると、言葉や文化の壁がそこに立ちはだかっていることは事実です。
STANFORDにもカナダ人の選手がいます。私の夢の実現性について彼と話をした時に、
彼は「TKの言うとおりだ!」と賛同してくれました。彼曰く、今、NFLに在籍している
(毎年ROSTERに残るような)カナダ人の選手は10名ぐらいいるそうです。
でも、その全員がアメリカのカレッジでのフットボール経験者だそうです(この前、カナダの
大学から一人ドラフトされましたが)。「国境を接していて、かつ、同じ英語圏とはいえ、
文化はまるっきり違うし、スポーツの在り方が違う。だから、本当にNFLを目指す高校生は、
アメリカのカレッジでプレイしたがるんだよ」とのこと。

 

具体的に私がしたいことは、「アメリカでプレイしてみたい!」と思っている高校生や大学生の

選手をサポートすることです。直接的に自分の学校にリクルーティングできるのが一番ですが、

それはまず私自身がポジション(フルタイムでのコーチ)を獲得しなければなりません。
(それにはあと何年かかるかも想像できないので……)とにかくこちらにいて、いろいろな情報を
収集して、そのような意志を持った若いプレイヤーをサポートしていきたいと思っています。
コネのあるコーチには、もうすでに「自分がこういうことをしたいので、具体的に相談したい
プレイヤーが出てきたら、よろしく!」とは伝えてあります。とにかく、自分のこちらでの
ネットワークを駆使して、できる限りのサポートをしたい。そこには言葉、文化の違い、
経済的負担等、解決しなければならない様々な障壁があります。

しかし、それは本人や親御さん、受け入れ先等と一つひとつ相談しながら解決していく

しかないと思っています。

 

いつ、どのような選手がそのような夢を持ってこちらに来る意志を固めてくれるか、
楽しみでならない反面、自分がこちらでこのような状況(今はコーチとしては無収入)で、
この世界に生き残っていけるのか、不安でなりませんが……。

そこは、NO PAIN, NO GAIN!! という言葉を信じて、

ハクナマタータ!(どうにかなるさ)でがんばっていきたいと思います。

近くにそのような選手がいたら、私の存在を教えてあげてください。


ではまた来週!

TK