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「場」を守り育てる覚悟
2008年08月11日
オービックシーガルズが恒例の合宿に突入すると同時に
北京オリンピックも競技がスタートした。
世界各国から1万6000人にも及ぶ若者たちが
スポーツという言葉を通じて語りあう、
これがオリンピックである。
オリンピックや甲子園の高校野球、
いろいろな競技の大会を見るたびに、
選手同士の戦いだけでなく、
その選手がどのように育ったか、
そのチームがどのように強化されたか
はもちろんのこと、競技界全体の仕組みや
大会の運営、果てはお金の集め方まで気になってしまう。
仕事がらである。
もうすぐ公開される映画に
「ラストゲーム最後の早慶戦」がある。
映画のオフィシャルサイトが充実しているので
詳細の紹介はそこにゆずるが、
ストーリーは、
1943年、太平洋戦争の真っ只中にあって、
敵国であった米国のスポーツということで
六大学野球が廃止され、しかも学生の徴兵の猶予も
なくなるという状況の中、
戦地に赴かざるを得なくなった野球部員のために、
当時の慶應大学塾長の小泉信三氏が、早稲田大学の
野球部顧問の飛田穂州氏を訪ね、
「最後の早慶戦」の開催を依頼する。
早稲田大学当局は当初この開催を拒否するが、
ついには、実現し、最後の早慶戦が開催される。
という実話である。
今朝の新聞には、
現在も戦闘状態にある
ロシアとグルジアの選手が表彰台で
抱き合ってキスをするというシーンが報道されていた。
選手たちには、思いっきり競技をやらせてあげたい。
そしてその中で、人生を生きていく何かを掴んでもらいたい。
また、その頂上を凌ぎ合う中で、国や民族を超えた
友情を育んでもらいたい。
一方で、選手たち以上の情熱と覚悟をもって、
私たちOBは、その「場」を
守り抜いていかなくてはならない―。
合宿が終わり、
いつものように9月に開幕を迎えるXリーグ。
その「場」を守り、もっともっと輝く「場」へと
育てていく覚悟が自分たちにどれくらいあるのか?
昨今、繰り返している自問でもある。