並河 研GMブログ“日本から世界へ”

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2009年06月

2009年06月26日

私たちはどこまで来たのか?

先週のパールボウルから一週間。

 

17-20という結果を生んだプロセス、
昨年のシーズンオフから6月19日までのプロセスを
振り返っていた。

 

昨年の11月にオンワードオークスが活動を休止し、
相模原ライズとして新生し、新たな道を選択。
一方でROCBULLが入れ替え戦を辞退し、二部に降格。
経済環境の激変に伴い、クラブチームが受難の時代。


連覇を果たしたパナソニック電工や鹿島や富士通の
盤石ぶりを見ても、企業チームの3強に食い込むことが
なかなか難しくなってきている。

 

そのような中、チーム強化自体を「強化」しようと
新たにGM制を敷き、選手の環境面から、雇用まで
何か「+」にできないかと模索してきた。

 

結果としては、はからずも、
旧オンワードからの移籍者を多数迎えたことや、
昨年から取り組んでいる下半身強化のトレーニング、
近年力をつけてきた国士舘大学からの加藤、平野の
両選手の加入など、春の時点では近年にはない、
充実したチームづくりができた。

 

昨年の今頃どのような状況であったかというと…


パールボウル準決勝で富士通に逆転負けし、
草津まで遠征した立命館大学との試合では
こてんぱん(まさしく音感通り…)に負けるという
決してよくない状況であったことを考えると、
チーム強化は一定の成果を生んだのだと思う。

 

選手諸君をはじめ、コーチ、スタッフ、
フロント陣の皆さんには、改めて
「この春は近年にない成果を生んだね!お疲れ様!」
と言いたい。

 

一方で、富士通、鹿島も同じように春のシーズンを
すごし、私たちと対峙した。


富士通には、試合終了間際で逆転できたが、
鹿島には、それが通じなかった。


決して、富士通より鹿島が強い、というのではなく、
前半から着実に加点できる「地力」が私たちになく、
後半になっても追い上げられる「地力」が富士通や
鹿島にあった、ということである。

 

しかも、鹿島に対しては、
「来ることがわかっていたプレイ」を阻止することが
できない。「前半出ていたプレイ」
が後半になって、止められてしまった。

 

この展開は、昨年の秋の鹿島戦、
そしてパナソニック戦と同じである。

 

乱暴な言い方をすると、


春の頑張りによって、
昨年の11月のレベルくらいまではチームは到達した。
しかし、これからどうするのか?
「地力」をどう高めるのか?

という問いにチーム全員がどう応えていくか。


答えは「地力」というものをどういうところに
置くかにあると思う。

 

今週来週と、2週間のオフがあり、
7月11日から練習を再開するが、
例年と同じような「夏の入り方」をしてはいけない。
直観的にそう思う。

 

去年の11月の鹿島戦、パナソニック戦の
前に自分たちがいる、頭と思考をそこから始めたい。

 

今年から導入されるセカンドステージの厳しい戦いの中で
具体的にチームとしてどのように力を発揮していくか。
具体的に個人個人は自分の相手にどのように勝つか、
あるいは凌ぎきるのか。そういう思考の戦いを積み重ねて
自分の体を創り、技を磨く。

 

2週間のオフがあったからとりあえず、
体を慣らしていこう…といった悠長なことではいけない。

そのように結論づけた1週間であった。