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7月1日に刻むこと。
2010年07月03日
7月1日パールボウル。13-15で富士通に逆転負け。
オービック野田会長の
“私の履歴書”(日経新聞で6月1日~6月30日に連載)でも触れていただいたこと、
専門誌『タッチダウン』の7月発売号でも
オービックシーガルズのクラブチーム運営が記事になったこと、
何よりも、
シーズンインから「春の優勝」を意識して、ここまでチームの流れを作ってきただけに、
さすがにこたえた。
13-9で試合終了まであと数分というところまで粘ったので、
そこから逆転されたことはもちろん、
最後に1分12秒の時間と、3回のタイムアウトを残しての攻撃で、3点のFGを取れなかったことも
本当に悔しい。
同時にチームとしては大きな反省点が残る。
もっというと、13-9で勝てば良かったのか、というとそうでもない。
前半に相手のロングスナップのミスでゴール前で攻撃権を得た時や、
後半に紀平選手が相手のパスをカットして
そのままインターセプトした後に得点できなかったことを考えると、
20-9あるいは、23-9で勝たないといけない試合であったように痛切に想う。
この春から、選手たちに、よりプロフェッショナルな取り組みをしてもらおうと、
自覚とモチベーションアップの施策をいくつか行ってきた。
“選手が主役でワクワクするフットボールで勝ちきる”
という基本方針もその象徴であり、コーチ陣容も新しくした。
明日がもし、ライスボウルだったら、この選手達で戦うという“チャンピオンシップメンバー”
を毎週選んで貼りだしたり、
ちょっとしたご褒美(アイスクリームやサプリメント)がもらえるような冷蔵庫を設置するなど、
競争意識を醸成したりもした。
そして7月1日を迎えたわけであるが、選手たちは本当によくやってくれた。
この試合に集まってくれた1万4,000人のお客様も、
オービック、富士通双方の選手がどれほど頑張ったかは、
良くご理解していただいたのではないかと思う。
また、富士通スタンドから聞こえてくる扇子の音と、
オービックスタンドから聞こえてくる「オービック!」
という声の応援合戦には、正直震えた。
両軍のお客様たちも凄かったのだ。
となると、一番反省すべきは、私たちスタッフ、そしてコーチではないだろうか?
選手に「プロ意識を持て!」と言う以上、
私たち自身が「プロ」でなければならない。
選手の1秒はコーチの1時間という言葉もあるが、
私たちスタッフ、コーチは、どれだけの「プロ」だったのか?
勝負としては、最後の1秒までどちらが勝つかわからないスリリングな展開で、
そういう意味では面白い試合だったといえるかもしれないが、
あの7月1日のパールボウルは、「これぞ、日本のアメフトの頂点」と
言える試合だったのであろうか?
両軍合わせて一体何本のタッチダウンが見られたのか?
ワクワクするようなプレイが随所にちりばめられていただろうか?
私は「否」と自戒を込めて答えたい。
選手の努力や駆けつけてくださった観客の皆さんに対して、
「プロ」として責任を果たせなかったことを痛切に反省している。
今、うちのコーチ陣は、秋に向けて準備を開始しているが、
まずは、この事実を真摯に受け止めること。
「自分たちは、何屋なのか? 何のプロなのか?」
という自覚を持つことから
あと184日後に迫ったライスボウルまでの階段、
それ以降に続いていく階段を上っていきたい。