TKこと河田 剛のUSA情報

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2009年07月

2009年07月31日

NOTRE DAME JAPAN BOWL

サウスベンド(NOTRE DAMEの所在地)での練習、日本での練習&試合で、

更新が滞っていました。申し訳ありません。

期間中のことをレポートします。

 

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キャンパス内でのミーティングは、大きなアリーナの一角にある「モノグラム・クラブ」と

言われる、OB会組織のホール内で行われます。このアリーナとその中にあるミーティング

ルームやホールのいたる所に、NOTRE DAMEの歴史や栄光を称えるディスプレイが

施されています。

 

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▲ハイズマン・トロフィー×7個。信じられません。。。

 

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▲最新の受賞者は、WRコーチも務めたティム・ブラウン氏。
そう考えると、けっこう昔だな。。。

 

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▲昔のユニフォーム等

 

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▲若き日のジョー・モンタナ

 

歴史とその重みを感じながら、日々の練習の準備とミーティングを行いました。

 


今回のディフェンスのゲームプランは-

 

1)パッシングゲームに絞る
オールジャパンチームが本当のFULL BACK & TEをセレクトしていなかったため、
80%以上がパスで、ランはチェンジアップでの使用のみであろうと予測
・ショートパスへの対応
 → アンダーゾーンを守るためのカバーを多めに準備
・ドロー&スクリーンへの対応
 → ラッシュコントロールのために序盤から多めに使用するであろう
・木下選手を中心にカバーするカバレッジコールを準備
 → 身長が(アメリカ人に比べ)大きくないため、フィールドサイド(広い方)のNO.2かNO.3に

   配置して、短いパスを取らせて走らせるパターンが多いと予測
・セミロールやロールアウト等の対応
 → 必ず投げるポイントを動かしてくる

 

2)ランは二の次
・早いタイミングのオプションへの対応
 → ゲームの早い段階で、QBとRBどちらがいいランナーかを判断しアジャストする。

   基本的にはQBを走らせて、集まってハードヒット! QBは高田選手しかいないものと考えた

 

少ないスカウティング資料をもとに、上記のようなメインのゲームプランを立てて、

練習が開始されました。

 

5回の練習を終えての感想は-
・怪我人が多い(急に運動したんじゃ、肉離れも起こるよ……)
・ゾーンの受け渡しやそのコミュニケーションはほぼ完璧
・LBのユニットが素晴らしい

 

ディフェンス・コーディネーターのCOACH DARNELL曰く、
「OFFENSEはやりたいことをやればいい。でもDEFENSEはリアクションが大事だ!
何が起こるか、それにどう対応するかがDEFENSEの良し悪しを決めるし、一番の醍醐味でもある!」
-おっしゃるとおりです、コーチ。

今までOFFENSE側でしか働いたことのなかった私にとって、素晴らしい経験となりました。

 

サウスベンドでの練習期間中は、スタジアム内のロッカーで着替えて、練習フィールドへ。

そのロッカールームがまた素晴らしい。言葉では難しいので写真でご紹介します。

 

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▲着いたらすでにセットアップが完了していました。ゴールドのヘルメットに
ダグラス社へスペシャルオーダーのNOTRE DAMEカラーのショルダーパッド

 

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▲ジャージもショーツも、かけられるところや向きまで決まっています

 

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▲噂のフィールドへの通路

 

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▲コーチは別のロッカーです

 

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▲私のロッカーも

 

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▲ヘッドコーチは別の部屋


次回は、日本に着いてからのことを。

 

TK

 

2009年07月17日

Go Irish!!

サウスベンドに来て3日間のキャンプの準備が終わり、いよいよ今日から練習を開始しました。

一回目の練習が終わってホテルに戻ってきたところですが、やっぱりみんな凄いです。

なかには???な選手もいますが、総合していうと、素晴らしいチームができあがりそうな

雰囲気です。

 

今日は17時からウエルカム・ディナー、約1時間のミーティングの後、いよいよフィールドへ。

 

コーチングスタッフの人数の関係でディフェンスのアシスタントをしていますが、

どこのポジションを見ても、スターター選手のレベルは非常に高いです。特にLBは、歴代の

3人のキャプテンをはじめとして、若くて動ける選手が中心のユニットになっています。
今日、一番驚いたのは、ディフェンス陣のコミュニケーションです。今日、初めてしゃべった

選手同士もいるであろうユニットが、いとも簡単にカバーやラッシュのアジャストコールを

出し合っていました。まるで、つい昨日まで一緒に練習していたかのように。。。
また、ミーティング中の質問も的確で、理解力も信じられないぐらい高い。
ディフェンスコーディネータのcoach Darnellも満足そうに、
「TK、賢い奴らは教え甲斐があるなぁー」

とニコニコしていました。

 

明日からの練習が楽しみですが、その準備で寝られそうもないので、今日はここまで。
NOTRE DAME JAPAN BOWLまで、できる限りの情報をお伝えしていこうと思ってますので、

こまめにチェックしてみてください。
ではまた。

 

TK

 

2009年07月13日

いざ!

日本から帰国しました。


やはりカリフォルニアの気候が一番です。
午前9時ぐらいにこちらの空港に着いたのですが、日差しは強くても日陰は肌寒いぐらいの
カラッとした晴天でした。これから2日間カリフォルニアで過ごして、その後SOUTH BENDへ
乗り込み、NOTRE DAME LEGENDSのキャンプの準備を開始します。キャンプ前ですので、

この2日間もその準備で睡眠とれそうにありません。。。NOTRE DAMEのためにも、

日本のフットボール界のためにも「必死のパッチ」でがんばります!!

 

NOTRE DAME JAPAN BOWLについて、一つアイデアがありまして、共有します。
今、私やその他のコーチが作っている資料、具体的には-
・プレイブック(OFFENSE DEFENSE KICKING)
・スカウティングレポート
・ゲームプラン
・その他、試合準備のための資料
これらを、(ゲームが終わったら)日本のフットボール協会へ寄贈したいと思います。
アメリカのフットボールチームが試合に関してどのような準備をするのか?を

日本の皆さんに知っていただきたいからです。具体的なオペレーションは(協会の方で)

考えていただく必要がありますが、できるだけ多くの人が閲覧できるようにしていただきたいと

思っています。

 

が、しかし。。。これはまだ私のアイデアレベルです。COACH HOLTZをはじめ、

然るべきところに確認をしなければなりませんが、(日本の)フットボールの発展に関しての

活動の一環であるとお願いすれば、断られることはないと思います。

 

バタバタしておりますが、「大好きなフットボールのこと」「日本のフットボール界の発展に
(間接的ですが)携わっていること」を心からうれしく思い、忙しい時間を楽しんでおります。
あっ、でも、日本のフットボール界の発展のことは考えていますが、日本が勝てばいいとは、
1%も思っていません。私は(今は)NOTRE DAMEのために働いています。

自分のチームが勝つことしか考えておりません。悪しからず。。。
ではまた。

 

TK

 

 

2009年07月03日

帰国中

日本に帰ってきて4日。

 

いやー、天気が気持ち悪いです。同じぐらいの気温なのに、湿度が2~3倍で本当に

ジメジメした感じです。でも、食べ物は本当に最高です。アメリカで4ヶ月で6Kgほど

落としてきましたが、もうすでに2,3Kg戻っている感じがします。
 
今は、NEW ERA BOWLのお手伝いで神戸に来ています。
今日から合流しましたが、あんまりお手伝いすることも無さそうでした。。。
なぜかというと、関西学生リーグのコーチ(STANFORD側でコーチをされている)の方々が

本当に優秀だからです。皆さん、英語もしっかり理解していらっしゃるし、システムの理解度も

本当に高いんです。
STANFORDのコーチ陣は、もう少しコミュニケーションに苦労するのかと思っていたらしく、
私が(3日遅れて)合流した際、「べつにTKのヘルプいらねーやー!」って笑っていました。

あと2日の練習で、どれだけのチームができあがるか本当に楽しみです。
 
話は変わりますが、NOTRE DAME JAPAN BOWL2009のスペシャルゲスト二人

(ジョー・モンタナ、マイク・ゴリック)の来日がキャンセルされてしまいました。


悲しいですが、しょうがないですね。アメリカでは「ファミリーに関する理由」と言われてしまえば、

(よぽど契約で縛られているような約束でない限り)それ以上詮索はしませんし、

しょうがないこととして片付けられます。日本の家族の結びつきが希薄だとは言いませんが、

アメリカでのそれは本当に大きなものです。
NFLの有名なヘッドコーチが、春の大事なルーキーキャンプを欠席した際、他のコーチング
スタッフに向かって、「娘の卒業式なんだ! それより大事なことがあったら教えてくれ!」と

当たり前のように言ったそうです。彼は他のコーチや選手に対しても、「ファミリーを最優先に

しろ!」といつも言っていたそうです。


ジョーとは、先日会った際に「日本で何して遊ぼうか……?』と10分ぐらい入念な打ち合わせを

しましたし、彼は前回の来日のことや今回の訪日について本当に嬉しそうに話をしていました。
私も、私たちも残念ですが、一番残念がっているのは本人であると思います。
なので、許してあげてください。
 
では、また来週!
 
TK