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新生コーチの「QBクリニックinソウル」レポート~クリニック本番編~

2008年04月30日

QB担当の新生コーチとQB#17村上選手が、

4月4~6日に行われた韓国ソウルでのQBクリニックに講師として招聘されました。
韓国でのクリニックの様子を新生コーチに短期集中連載でレポートしてもらいます。

 

新生コーチの「QBクリニックinソウル」レポートVOL.3 ~クリニック本番編~

 

●クリニック一日目
7:30
前夜、チェックイン時に南コーチから「朝食付きのプランだからホテルで朝ご飯を食べてください」と

言われていたが、案内を見るとどう見ても朝食が付いているプランではない(笑)。
仕方ないので村上選手と「韓国粥でも食べに行こか」と出かけたのですが、店が見つからず時間切れ。

帰り道で東京で大人気のクリスピークリームドーナツとコーヒーをテイクアウトすることに。

日本へは進出して間もないクリスピーは東京では朝から大行列ですが、

ソウルではだいぶ前からあるようで、写真のとおりまったく並ばずに買えました(笑) 。

 

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▲韓国粥にありつけず朝食はドーナツ。日本では大行列のクリスピークリームが簡単に買えました

 

8:30
南コーチと白コーチが我々を迎えに来てくれて、クリニックの会場に出発。

車に乗ってしばらく走ると漢江(ハンガン)沿いの公園に到着。

公園の広場が一日目のクリニック会場でした。
日本では最近、大学のグラウンドでも綺麗な人工芝を入れていたりするところが増えていますが、

韓国のアメフト選手がそういうグラウンドで練習をできるようになるにはまだしばらく時間がかかるようです。

 

会場に着いてびっくりしたことが2つありました。

ひとつは今回のクリニックのためにわざわざ歓迎の横断幕を作ってくれていたこと。

もうひとつは、今回のクリニック用に背中に私の名前「SHINJO」とシーガルズで現役だったときの

背番号「12」の入ったジャージが用意され、参加した選手・スタッフ全員がそれを着てくれたこと。

 

「クリニック参加者用のジャージを作るので、新生さんのスペルと背番号を教えてください」という連絡を

事前にもらっていて、てっきり参加者がそれぞれ自分の名前と背番号を入れるのだと思っていたら、

なんと全員が「SHINJO 12」!

新生家にとって最高の栄誉です。

これを見たらうちの両親はさぞかし感動するだとうと思ってみんなで写真を撮らせてもらいました(笑) 。

 

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▲歓迎の横断幕を前に全員で記念撮影。全員、私、“新生”の現役時代の背番号12のジャージです!

 

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▲お昼を食べる人も全員、背番号12のSHINJOです

 

10:00
簡単なオープニングセレモニーで、みんなに自己紹介。

選手にも、一人ひとり自己紹介をしてもらいました。

韓国は儒教の国。また多くの選手が兵役を経験しているせいもあるのでしょうが、

礼儀正しい子が多いですね。

文化が違いすぎるので仕方がないのですが、30歳を過ぎてアメリカのアリーナフットボールに

挑戦していた当時、大学を出たばかりの若い選手の生意気な態度にいちいちカチンとくることの

多かった私にとっては非常に気持ちがいい(笑) 。

 

いよいよクリニックのスタートです。今回のメインテーマは「スローイング」。

ボールを投げる技術はもちろんのこと、その技術をより有効に習得するためのトレーニングの

方法を紹介して、継続的にやってもらえるようにすることが大切だと考えて、

そこに時間を多く割くようにプログラムを組みました。

 

出発前に、「クリニックで使う練習道具を教えてください」とメールがあり、

「ボール以外はアメフトの防具は何もいらないので、代わりに野球のバット、ボクシンググローブ、

メディスンボール(トレーニング用の重たいボール)を準備してください!」と返信したのですが、

「そんなものいったい何に使うのですか?」と再度返信が…

 

うまくボールを投げられない人が身体全体を使って上手に投げられるようになるためには、

むやみに腕や肩の筋肉を鍛えても意味がありません。正しい身体の使い方を覚えることが大切。

そのため、このような道具を使ったトレーニングをやってもらっているのです。

(ヘッドトレーナーの吉永さんの指導の元、シーガルズのQBも同様のトレーニングをやっています)

 

ちなみに、通訳をしてくれた白コーチが、「シンジョウ、さっき通りがかった人が、

『いったい何のチームの練習ですか?』と不思議そうに聞いていたよ」と言っていました(笑) 。

さっきまでフットボールを投げていた人が、突然ボクサーになったり、野球選手になったりしたら、

通りがかりの人には意味が分からないですよね…(苦笑) 。

 

12:30
お昼休み。用意してもらった弁当にはやはりキムチ。

村上選手はこの弁当を見て、「弁当にもキムチですか…」とすでに少しブルーな感じでした(笑)。

 

13:30
午後の部開始。

このころから呑み込みの早い選手は少しずつ強いボールを投げられるようになってきました。

やっぱり呑み込みの早い子は眼が違います。少しでもうまくなろうという気持ちが伝わってきます。

一方で、自信なさそうにおどおどしながらやっている下手クソな選手も。

そんな選手の中に、大学に入ってアメフトを始めたばかりの私にかなりソックリな選手を発見!

色が黒くて、ひょろひょろで、自信なさげで、そしてメッチャ下手…(笑)。

貪欲な選手の力になってあげたい気持ちはもちろん強いのですが、こういう自信がなさそうな選手にも

 「ちゃんと頑張ったら上手になれること」、「その過程がメチャメチャ面白い」、ということを知ってほしい

という気持ちが強い私はこういう選手をほっておけません。

昔の自分を見捨てるようで…(苦笑) 。

かなり構い倒しましたが、なかなかうまくはなりませんでした。こんなところも僕そっくりです。

あきらめずに頑張ってやり続けてほしいです。

 

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▲約20年前の私にそっくりの風貌のスン・ミン選手と

 

17:00
1日目が無事に終了。7年前のクリニックよりもみんなの呑み込みは早いように感じました。
コーチ陣と一緒に銭湯へ。アカスリをしてもらって溜まった垢をおとしてもらってすっきり。

そして晩御飯を食べにいきました。

 

●焼き肉へ!しかし焼酎で撃沈…

20:00
お肉の市場に隣接する焼き肉屋街で待望の焼き肉です。

それにしても韓国人コーチの呑みっぷりは凄いです。

我々も焼酎をショットグラスに注がれ「コンベー!(乾杯)」。空けないと怒られる(笑)。

だんだん酔いがまわってきて危険な状態になってきましたが、お肉はたらふくいただきました。

御馳走様でした。

 

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▲晩御飯は韓国コーチ陣と焼肉大会

 

22:00
帰り道にソウルのデートスポットらしい清渓川(チョンゲチョン)に連れて行ってもらい、

カップルだらけの川沿いの道を男ばっかりの団体で散歩。

せっかく連れていってもらったものの酔いがピークで気持ち悪かったです…(笑)。

 

そんなわけでホテルに戻って間もなく撃沈。

村上選手に至っては着替えることもなく、そのままダウンで朝まで起きてくることはありませんでした…。

 

というわけで、ようやく次回、最終回です。

 

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▲弁当にもキムチが・・・ ブルーになりながらも一応(笑)笑顔の村上選手

 

※#17村上選手も韓国クリニックのレポートを選手ブログ“ROCKERS”に書いています。

ぜひご覧ください。   ⇒コチラ