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2011年03月
2011年03月29日
BELIEVE
ラトガーズ大学という学校があります。2000年にマイアミ大学でディフェンスコーディネーターだった有能なヘッドコーチを招聘して、ここ数年いい成績でしたが、昨年はBIG EASTの最下位になってしましました。
受傷当初は、
・命に関わる怪我である
・意識が戻るかわからない
・意識が戻ったとしても半身不随等の障害が……
などとメディアで騒がれましたが、彼の家族やチームメイトが掲げた「BELIEVE」という言葉とともに、彼の病状は着実に回復してきたそうです。担当の医師も驚くような回復ぶりだそうです。
こんな時だからこそ、私たちもいろいろなことを「BELIEVE」して前に進んでいきましょう。
2011年03月28日
NFL労使交渉
NFL(オーナー側)と選手会の交渉が長引いています。
最近の動きをピックアップしてみると……
NFLのコミッショナーであるロジャー・グッデル氏がNFLの登録選手全員に向けてE-MAILを発信したそうです。要約すると、「交渉を前進させよう」という内容らしい。
それに対しNFLプレイヤーの代表選手数人が手紙で返事をしたようです。そこには"Your statements are false."(あなたは間違っている)と書かれていたそうです。
ここ数週間、交渉が前向きに進んでいるように見えてはいましたが、ここに来てまた行き詰まってしまっているように見えます。ここまでの関係者の努力と、フットボールシーズンを心待ちにしているファンの気持ちを無駄にする事態にならないように祈るばかりです。
2011年03月27日
強い想いで続けたいこと
このたびの東日本大震災でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、今も避難生活が続く被災地の方々に心よりお見舞い申し上げ、一日も早く復興されることを心よりお祈りいたします。
突然に起こった予測もできない災害。あの一瞬が…と思われると、悔やんでも悔やみきれないことでしょう。遺された方々、そして支援地となる日本全体は、これから、その一瞬で失われたかけがえのない大きなモノを取り戻すために、「復興」という大きな試練に立ち向かうことになりました。
毎日毎日、少しでも前に進まなければいけません。
我がヘッドコーチである大橋さんが言った言葉を思い出します。
「大きなことを成し遂げようとするならば、小さなことを積み重ねていかなければならない」
今こそ日本国民全体が「復興」という大きな目標を掲げて、小さな努力を積み重ねることをスタートする時なのでしょう。どんなに細かいことでもいいと思います。被災地と私たち日本の未来のために。
BETTER THAN NOTHING!!
被災された方々の苦しみを常に心に置きながら、小さな努力を意識的に積み重ねていきましょう。私もアメリカの地でできることを、可能な限りやり続けることにします。
2011年03月02日
サイニング・デイ
毎年2月の第1水曜日は、カレッジフットボール界にとって年度初の大きなイベントの日となります。それは、「National Letter of Intent Signing Day」と呼ばれ、カレッジフットボールチームにとって最も大事であることの一つと言われる、リクルーティング(高校生のスカウト)イベントなのです。
イベント好きなこの国の人たちは、その日を立派なイベントに仕立て上げています。たとえば、フットボールが強い高校や有名な選手がいる高校等では、体育館やホールにステージを作り上げて地元のテレビ局による中継をします(有名な選手は全米中継)。選手がオファーの来ている大学の中からどこを選ぶかを順番に発表していくという演出をするのです。「私が進学先として選んだのは〇〇大学です」。その時にマイクの前に並べられた(オファーの来ている各校の)帽子の中から意中の学校の帽子をピックアップします。それと同時に会場では大きな拍手と歓声が沸き上がったりします。映画『ブラインドサイド』の中にもそんなシーンがありましたね。
一方、(中継されている場合は)その選手をリクルーティングした大学のコーチングスタッフは、それを固唾を飲んで見守っています。中にはその日まで決断できていなかったり、それを(学校側に)伝えていなかったりすることもあり、最後に大逆転が起きたり……その日にはいろいろなドラマが生まれます。以下にいくつかリンクを載せておきます。
No.1 prospect Jadeveon Clowney makes his college choice
Jadeveon Clowney Senior Highlights
National Signing Day at St. Thomas Aquinas
リクルーティングは、こちらではビジネスです。高校生が商品であり、その情報を購入するのは大学側です。フットボールをプレイしている高校生にもそれをほしがっている大学側にも、学生スポーツであるがゆえにリクルーティングに関しては厳しいルールがあります。にも関わらず……(日本人の感覚としては)「そんなことしていいのか!?」というようなことがけっこうあります。私が一番驚いたのは、高校生のフットボールプレイヤーをランキングしてしまうことです。以下の二つは代表的なサイトです。
http://rivals100.rivals.com/
http://recruiting.scout.com/
そこには情報として
・高校生の名前
・記録(40yd走やベンチプレス、スクワット等)
・どの学校からオファーがあったか?
・どの学校に興味があるか?
・オファーがあった学校のうち、どこを訪問したか?
等が細かく書かれているだけでなく、各プレイヤーのハイライトビデオが視聴できるようになっています。一見、個人情報が……と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、高校生側からしたら、それを掲載することによってオファーが来るのであれば……ということで、双方にメリットがあるのでしょう。
そのサイトによって評価された、これから入ってくるSTANFORD大学の新入生のリストです(→こちら)。POS.(ポジション)の右横に書かれた数字は「そのポジションにおける全米ランキング」です。誰が決めたのかは定かではありませんが、おそらくそのサイト独自のネットワークや基準をもとに決められているのでしょう。
国民性の違いと言えばそれまでですが、ここまで個人をランキングしてそれを公開するというのは日本ではありえないと思います。またそれが立派なビジネスとして成り立っているのも、アメリカならではなのかもしれません。
TK