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鴎道場 in 東北(#2古庄)
2011年05月13日
主将・LB#2古庄です。
5月1日、皆様からいただいた義援金をお届けし、鴎道場を行うべく、東北・仙台に行ってまいりました。
当日は大阪から飛行機で現地入りしたため、まずは仙台空港の現状に言葉を失いました。飛行機が飛んでいるので、勝手に通常の空港に戻っているのだと思っていたのですが……広い滑走路には我々が乗ってきた飛行機が1台ポツンと。複数の飛行機を一度に受け入れる体制はまだできていないようでした。ゲートや荷物受け取り場も仮設で、ガラスには津波の跡がいまだくっきりと残っていました。
そんな中、空港に掲げられた「がんばろう東北!」の看板は、東京で見るそれとはまったく違うものに見え、身が引き締まったのを覚えています。
高速バスに乗ると、見渡す畑には無数の車が突き刺さり、多少の不安も抱えながら市内にある東北大に向かいましたが、出迎えてくれた東北大のスタッフの方々、鴎道場に参加してくれる選手の皆さんは元気そのものでした。グラウンドに到着すると、すぐに各校の代表者がクリニックへの意気込みを含めた挨拶をしにきてくれて(なぜかどこの大学も3名ずつでした・笑)、お互いの紹介をすませてさっそくクリニックを開始。
クリニックがスタートしたらいつもの光景と変わりませんでした。一つひとつのプレーを懸命に実践する選手たち。休憩時間には疑問点を聞きに来てくださるコーチの方々。グラウンドではここが被災地だということを完全に忘れていたように思います。 2時間弱のクリニックはあっという間に終わり、最後はみんなで写真撮影をして終了。
聞くところによると学生たちも最近までは、「こんな時期に自分たちはフットボールをしていていいのだろうか」という葛藤があったようです。
ですが、特に今シーズンに関しては、東北のフットボーラにしかできないこと、伝えられないことがあります。いつフットボールをするのかではなく、どんな思いで今シーズンを戦っていくのか。我々が伝えるまでもなく、クリニック当日にはすでにそんな自覚が芽生えている選手も多くいるように思えました。頼もしい限りです。今後、彼らのエネルギーが周囲を巻き込んで、大きな「元気」が東北から発信されることを心から期待しています。
東北の学生たちを何とか元気づけたいと仙台に向かった鴎道場でしたが、彼らのフットボールにかける思いと真摯な取り組みに、逆にエネルギーをいただいて帰って来てしまいました。 東北フットボーラーの皆さん、ありがとう!!