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2009年05月
2009年05月29日
モメンタム
アメフトは「モメンタムのスポーツ」と言われることがありますが、
みなさんモメンタムってご存じですか?
簡単に言うと、「流れ」「勢い」といった意味です。
サッカーや野球中継を見ていると、解説で「今のプレーで流れが変わりました」なんてことを
よく聞くと思いますが、それをアメフトでは「モメンタム」といいます。
それは実際にどんなものなのか。野球を例にとってみるとわかりやすいと思います。
ぼくは数学にはめっぽう弱いので計算はできませんが、例えば3割前後の打率の打者が
3人連続でヒットを打つ確率というのはごく低いですよね。
5人連続で打つ確率なんてなおさら。計算上ではなかなかありえないような数字になると思います。
しかしあまり打たなかった打線が豹変して5人連続ヒットなんて場面をよくありますよね。
細かい要因を探せばいろいろあるのでしょうけど、こういった流れがきたことを
アメフトでは「モメンタムがくる」とか「モメンタムをつかむ」と言います。
大橋ヘッドコーチをはじめオービックシーガルズではコーチも選手も常々
「目の前の1プレーに全力を尽くせ」と言っています。
全選手が全プレー100パーセントの力を出すことができたら、「モメンタムなんかない!」わけで
それがチームの理想なんですが、まだまだ未熟な我々にとってそれは難しいことなんです。
まあどっちにしろ、選手が考えることではないんですけど、客観的にみると「モメンタム」というのは
あると思います。
さて、パールボウル準決勝は富士通、勝てば決勝は鹿島かアサヒビールと対戦するわけですが
強い相手になればなるほど「モメンタム」が大事になってくると思います。
モメンタムをひきつけるためには「ビッグプレー」が大事です。
オフェンスならロングゲインやスーパーキャッチ、ディフェンスならインターセプトやQBサック、
ボールを持たないオフェンスラインでも相手が吹っ飛ぶようなヒット、そんなプレーで試合の流れが
一気に変わることがあるのです。
ビッグゲームでのビッグプレー、見てみたいですね。
あと、フィールドの選手はいいプレーで歓声があがるとやはり気持のいいものです。
ビッグプレーの際は声を出して盛り上がってくださいね(願)!!
プロ野球の阪神タイガースは応援がすごいことで知られますが、ヒーローインタビューなんかで
「ファンの声援が力になりました」って言っているのをよく聞きます。
あれはご愛想とかではなく、本音で言っているはずです。
というわけで、みなさん熱い応援よろしくお願いします。
さて、モメンタムというのは客観的に見た人が使う言葉で、プレーしている選手はあまり使いませんが、
自分たちのペースで試合をするために「リズム」という言葉はよく使いますし、すごく意識します。
地味なプレーでも確実に行い続ければ、リズムは生れます。
逆にしょうもないミスや反則とかがあると、リズムがなくなります。
ぼくはディフェンス出身なのですが、1発でタッチダウンされるのは「仕方ない、次いこう!」
とある程度割きれますが、確実なランやショートパスでリズムよく、じわりじわりと進まれるのは
堪えるものです。
リズムってのは本当に大事なんです。
だからオービックシーガルズは毎プレーのハドルで声を出して手をしっかり叩いたり(ハドルブレイクと
いいます)、走ってセットしたりします。
プレーに直接関係ないように見えますが、そうすることによって自らリズムを作っているんですね。
ビッグプレーだけでなく、試合でのこういった小さいところにも注目してみてください。
それではみなさん、5月30日(土)、川崎球場で!
2009年05月19日
相模原ライズ
明治安田パイレーツとの試合に勝利し、パールボウル決勝トーナメント進出が決定しました。
あとの3チームは富士通、鹿島、アサヒビールと、秋でもプレーオフ常連のチームばかりになりました。
オービックは5月30日(土)に川崎球場で富士通フロンティアーズと対戦します。
さて、プレーオフ常連といえば、今年はX1(1部リーグ)にオンワードオークスの名前がありません。
オンワードといえば、オービックと何度も死闘を繰り広げた好敵手。
ライバルが姿を消すのはさみしい限りです。
みなさん、ご存じだと思いますが、オンワードは昨シーズンをもってチームを解散しました。
それを知った選手たちは、チームの存続をかけて、そしてX1でプレーできるように行動しました。
数万人の署名を集めたにも関わらず、一度チームが解散し、それが連盟に受理されてしまった
あとだったので、残念ながらX1での存続は認められませんでした。
チームは「相模原ライズ」と名前を変え、新チームとしてX3からスタートすることになったのです。
オービックシーガルズにも何名かの選手が移籍してきましたが、多くの選手がチームに残ったようです。
つまり、日本一を狙う実力のチームがX3で試合をすることになった、というわけです。
ぼくも「X1でチーム存続」を願っていましたが、決まってしまった事実に関してどうこう意見を言う
つもりはありません。ただ、X3では予想通りえらいことになっています。
相模原ライズの試合結果、初戦は119-0、2戦目は86-0で勝利。
X3のチームにしてみれば、突如現れた並はずれた強敵。
相模原にしても、対戦チームにしても、モチベーションを維持するのは大変だと思います。
試合は見ていませんが、容赦のないこの点差は相模原の「X1で日本一を目指す」という
確固たる決意を感じずにはいられません。
ぼくはディフェンス出身なのでよくわかりますが、相手チームのディフェンスは長い試合に感じた
ことでしょう。次の対戦相手となる三井物産シーガルズはぼくの友人もプレーしています。
一泡吹かせる意味でもがんばってもらいたいものです。
もちろん相模原には1部に戻ってくることを願っています。
(上から目線のような言い方に聞こえるかもしれませんが、
けっしてそういう意味で言っているのではありません)
この試合結果を見て、想像したことがありました。
もし、オービックシーガルズがNFLのチームと対戦したらどうなるのだろう?
ぼくが現役の時にもそんなことを考えたことがありました。
そんな対戦はありえないことですが、もし叶うなら、一泡吹かせてやりたいですね。
その時はホームページ担当としてではなく、選手として戦ってみたいものです。
2009年05月11日
引退者セレモニー
日本ユニシス戦の後、引退者セレモニーを行いました。
セレモニーには引退者4人が参加。どしゃぶりの雨ということで急ぎ足での進行となりましたが、
ファンのみなさんと一緒に彼らを送り出すことができてよかったです。
▲左からDL庄子、DB里見、DB金子、OL池ノ上
参加した4人はベテランばかりですね。
池之上さんなんかチーム在籍なんと16年!すごいです。
庄子達郎(1996~2008)
里見恒平(2000~2008)
金子敦(1999~2008)
池之上貴裕(1993~2008)
「生まれて初めてオービックシーガルズの試合をスタンドから見ました」と、庄子さん。
なんか重みのある言葉でした。
そして庄子さんはこう言いました。
「どしゃぶりの雨の寒い中の観戦、最後の方は正直辛かった。
でも、こんな中でも帰らずに最後まで応援してくださってるファンの皆さんには本当に感謝しています」
長年主将を務めた庄子さんらしいこの挨拶。ファンの皆さんはもちろん、いつもスタンドで応援してくれた
ご家族、そして奥さんに言っているようにも思えました。 格好よかったです。
みなさん、本当にお疲れさまでした。
⇒<潮風テレビ>日本ユニシス戦ダイジェストの最後に
セレモニーの様子が映っています。
ルール改正
2009シーズンの初試合となった日本ユニシス戦は37-3で勝利できました。
チームとして今年初めての試合だったわけですが、オフェンス、ディフェンスとも新コーディネーター
としての初試合でもあるし、新人たちにとっても初めての試合でした。
多少、固さもありましたが勝利できてよかったです。
さて、Xリーグでは毎年ルール改正が行われるのですが、今年は大きくルールが変わり、
新ルールで初めての試合になりました。
まず大きく変わったのは25秒計が40秒計に変わったこと。 ※詳しくは⇒Xリーグホームページ
今までは審判のレディ・フォー・プレーの合図から25秒以内にプレーを開始しないといけなかったんですが
(開始しなかった場合はディレイ・オブ・ゲームの反則で5ヤードの罰退)、 新ルールではボールデッドから
40秒以内と変わりました。
わかりやすくいうと、「前のプレーが終わってから40秒以内に次のプレーを始めなあかん」ということです。
レディ・フォー・プレーの合図は審判によって差があるので、今までは「え?もう25秒たったの?!」って
こともたびたびあったのですが、新ルールでは平等に40秒間あるので、これはいいルールだと思います。
先日のゲームでも「時間が足りん!」ってこともなく、スムーズにゲーム運びができているように見えました。
ただ、タイムアウトやクォータータイムのように一度試合が止まってしまう場合は今まで通り
レディ・フォー・プレーから25秒以内となります。
40秒計と25秒計の2台を設置するのかな?と思っていたのですが、同じ時計を使うようです。
ちょっとややこしいですが、エンドゾーンにあるカチカチ動いてる時計がに0になるまでに
プレーを始めたらOKということです。
▲右はしに写っているのが40秒計(場合によっては25秒計)です。
この数字が0になるまでにプレーを開始すればOK!
もうひとつ、大きくルールが変わったことは、キックオフの時のボールの位置が自陣35ヤードから
30ヤードになったことです。蹴る位置が5ヤード遠くなったわけですね。
これはキック側にとってはだいぶ不利なルールです。
なんで、こんなルール変更があったのか・・・。
それはXリーグはNCAAルール(アメリカの大学のルール)で行ってるからなんです。
アメリカのキッカーはキック力があっていつもタッチバックばかり(蹴ったボールがエンドゾーンまで
飛んでしまう)。だからリターンできないことが多いんです。
それで「5ヤード下げようや」、ってことになったのでしょう。
まあ、オービックシーガルズにはアメリカ人なみのキック力のあるW杯日本代表キッカー
#1金親選手がいるのでさほど問題ではないですが、キック力のあるキッカーがいない
チームにはとってはかなり痛いでしょうね。
ということで金親選手、5ヤード下がってもタッチバック見せてくださいよ!
みなさん、タッチバックの際にはスタンディング・オベーション、お願いします(笑)!!
2009年05月03日
逆境
もうすぐ2009年の初試合です。
楽しみですね。
練習前のミーティングで主将の#2古庄選手が、今横浜アリーナで行われている世界卓球で
ベスト8進出を果たした16歳の石川佳純選手の話をしました。
石川選手は世界ランク99位ですが、ランク10位、37位、33位と世界の強豪を次々と倒して
ベスト8を果たしたのです。どんな状況でも強気で攻めた結果だと思います。
もちろん気力だけで結果を残せる世界ではなく、緻密な戦略を実行しての結果だと思います。
古庄選手は石川選手の奮闘にえらく心を打たれたようです。
「どんな状況でも、特に逆境であるとか、ここぞという勝負時に勝つチームが日本一になれる。
それを今日の練習、次の試合で実行していこう」と古庄選手。
気合い入っていましたよ!
逆境といえば、2008年のFinal6での鹿島戦、松下電工(現パナソニック電工)戦は
みなさんの記憶に新しいと思います。
鹿島戦は試合終了間際に#83清水選手のキックオフリターンTDで同点に追いつきタイブレークで勝利。
松下電工戦は3Q終盤に清水選手のキックオフリターンTD、4Qに2本のTD、最後は2点コンバージョンを
決めて同点に。タイブレークではインターセプトされて負けてしまいましたが、逆境からどんどん攻めていく
姿は、多くの人に感動を与えたことと思います。
最近では野球でこんなシーンもありましたね。
WBC決勝のアメリカ戦で、ずっと不調に陥ってたイチロー選手が逆転打を放って勝利した姿には日本中が
感動しましたし、プロ野球・4月30日の阪神対横浜では阪神が0-2で負けていて、9回2アウトとまさに
「後がない」ところから4連続安打で同点に。最後はアニキ金本選手のヒットでサヨナラ勝ちをした試合は
本当に感動しました。こんなことってあるんか!?って思いましたよ。
逆転劇というのは本当に感動を与えるんですね。
まあ圧勝するに越したことはないのですが、「ここぞ」という時に魅せるチームって
本当にかっこいいですよね。
2009オービックシーガルズは春からそんなプレーを見せてくれるはずです!
日本ユニシスBULLS戦は5月5日(祝・火)、川崎球場で14時キックオフです。
みなさん、是非見に来てくださいね。