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2008年03月
2008年03月31日
突き抜けたチームはファンダメンタルから
この週末、東京では桜が咲き誇り、あちこちで花見が行なわれていた。
習志野のグラウンドでは、トライアウト後の練習生たちが合流し、
春のパイロットゲームに向けての練習も本格的になってきた。
明日からは、いよいよ2008年度。
“2008オービックシーガルズ”のチームビルディングも本番である。
昨年から大橋HCを中心に、「突き抜けたチーム」というキーワードが出されている。
2007シーズンは、最終戦、鹿島戦と勝ち抜いたことで、その兆しが見えたように思ったが、
最後は、松下電工インパルスに突き放されてしまった。
それからずっと、心の底に「突き抜けたチームとは、何なのか?」
「突き抜けたチームにするためにに、何をすれば良いのか?」
ということがひっかかっていた。
勝ったり負けたりという状況から抜け出ることなのか?
他を突き放す圧倒的な戦力はどうすれば生まれるのか?
最近、私のもう一つの仕事のクライアントのプロジェクトで、
偶然にも「突き抜け」という言葉を耳にし、ひとつの答えを得た。
そのクライアントでは、この1年ぐらいの間、競争環境激化の中、
どのようにしてお客様に選ばれる商品、サービスを確立するのか?
ということを「突き抜け」という言葉で表現し、経営トップを中心に
かなり熱い議論と検討を繰り返されてきたという。
今回私は、そのプロジェクトを社員全員で共有するイベントを
手伝うことになり、経営トップからミドルマネジャーまで様々な
キーマンの方々に「突き抜け」について話を伺った。
「突き抜け」というのは、決して突拍子もないアイデアやデザインではなく、
徹底的に目の前のお客様のことを考え抜いた結果「突き抜けた」商品、
サービスが生まれるということである。
「突き抜け」というのは、後からは変えられない部分での標準的なベースの品質が、
お客様の期待を上回って高いこと。
2008年03月03日
トレーニングは、ピラミッド
3月に入って、体づくりメニューが本格化し、
アメリカンフットボールの個々の技術を磨くドリルも加わった。
古く言えば「心」「技」「体」。
準備が全てと言っても過言ではないアメフトでは、
個々の選手の戦略や戦術の理解、そしてチームワークなど
「心」の部分、いわゆるソフトウエアの準備も膨大なものになる。
秋のシーズンインには、まだ時間があるように思うのは錯覚である。
今の一日一日が非常にだいじである。
何も考えずひたすら練習して汗を流すのも時には悪くはないが、
短期間により効果的な練習、短期間でより強靭で俊敏なボディを
手に入れたいというのは、誰しもが考えることである。
オービックシーガルズが、初めて本格的なトレーナーに
加わっていただき、ウエイトトレーニングを開始した頃は、
「どうやったら、効果的に筋力を向上させることができるか」
について選手も加わってよく議論した。
トレーナーだったら、そのあたりのノウハウがあるのではないかとの
期待から、仕事との両立を目指す私たちにとっておきの秘策を
授けてくれるのではないかと、アドバイスに耳を傾けた。
ところが、返ってきた答えは
「頂点を上げたかったら、底辺を広げて、大きなピラミッドを
作るようにトレーニングをすること」 。
簡単に言うと、最大筋力を上げたかったら、重い負荷を少ない回数
上げるのではなく、中ぐらいの負荷をたくさん、たくさん上げ続けて、
じょじょにその負荷を大きくしていくと、最後には、最大筋力が上がる。
これをランニングで言うと、速く走りたかったら、まずは、長い距離の
走りこみを重ねて、徐々に中距離、短距離と縮めていけば、
スピードを上げることができる。
というものであった。
今でこそ「加圧トレーニング」や「サプリメント」「酸素」などの
サポートアイテムが乱立しているが、その当時はそのようなものも
なかったので、そのピラミッド方式を信じるか信じないかしかなかった。
信じた選手の中には「実際に効果があった」という選手もいたが、
仕事やプライベートを言い訳になかなか浸透せず、
トレーナーの皆さんには、いらぬ心労をかけたように思う。
今、選手たちが3月中旬の本年度1回目の筋力測定を目指して
取り組んでいるのは、ベンチプレスやスクワット、懸垂などでは、
1回のトレーニングで必ず100回を上げるという方式。
かつてのピラミッド方式を彷彿とさせる内容だ。
私は、この一連のトレーニングについては、
アメリカンフットボールのフィールドの外で、
ウエイトトレーニングを始めとするトレーニングを行なうこと、
しかも、全体練習のない平日に、自分が主体となって
「ピラミッドを積み上げていくこと」は、筋力向上以上に、
自分の志を積み上げていくような効果があると思う。
かつて名主将としてチームを率いた遠藤選手のように、
類まれなる体力、筋力を持てあまし、
とにかく毎日何キロも走っていた、、、という選手は別だが。