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2009年01月
2009年01月13日
本年もよろしくお願いします。
オービックシーガルズを応援して下さる皆様
また、このブログを読んでくださる皆様
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
昨年は、メルマガ会員の皆様向けのメルマガや
マンスリーレポートなどいろいろな発信に追われておりましたが、
今年は、きちんとブログを書いていこうと改めて決意いたしました。
今日のテーマは、パナソニック電工の敗戦とオンワードオークスの活動停止。
日本のアメリカンフットボールは、お正月のライスボウルで始まるが、
今年は、社会人代表のパナソニック電工が学生代表の立命館大学に敗れるという
幕開けになった。
スポーツを「行う側」から整理してみると、
文武両道という言葉にも象徴されているように
心身の鍛練、人間性の成長を助けるための教育・学びとしてのスポーツ、
その頂点としての大学スポーツ。
そして、その延長として、大人になったあとも自らの健康管理や余暇の充実、
自己成長、趣味の為に行う生涯スポーツ。
もうひとつは、ビジネスとしてのスポーツであるが、
高校野球、六大学野球、箱根駅伝、オリンピック…など
学生スポーツそのものが、ビジネスの「場」として成長してしまっていることも
あり「教育・学び」と「興行というビジネス」が妙に連結されてしまっている。
昨今そのことに対して疑問を感じる人はおそらくいなく、2つの異なったものが
連結されてしまっていることに麻痺していると言えるかもしれない。
なぜか?
そもそも、スポーツにはお金がかかるからである。
同時に、大会運営を支えるために、
試合会場などの公共施設や、警察などの公共機関を始め、
多くのボランティアなど社会の力、大人の力が不可欠である。
「お祭り」と言ってしまえばそれで終わってしまうが。
スポーツは社会財産の1つなのだ。
お金がかかること。
社会の力が大会や活動を支えていること。
社会財産の1つでもあること。
これらを考えていくと、
企業スポーツとは一体何か?
また、企業スポーツチームによって構成されている協会(リーグ)が
持っている「儚さ」について考えざるを得ない。
そもそも、企業が工場や事業を行う場所を地域に建設し、
従業員の福利厚生と今で言う地域的社会貢献活動の一環としてスタートした
のが企業スポーツである。
都市対抗野球や、ラグビー、かつてのバレーボール
などがそうであった。
やがて、企業スポーツは、その基本の「色」にいろいろな「色」が重なり始める。
社名が画面に移り、連呼されることがブランディングにもつながるからである。
ブランディングとは、強くなり「勝つこと」によって企業イメージを
高め、応援してくださる企業およびその関係者の人たち、その周辺の地域の人たちを
勇気づけることである。
一方で、企業がその社会で力を失うとき、あるいはその地域・社会から
他の場所に力をシフトせざるを得ないとなると、
企業スポーツは一気に減退してしまう。
そのような状況の中で、
企業スポーツを行う当事者は、その「プロ」として様々なことにチャレンジしなくてはならない。
強くあり続けること、より多くの人たちに愛され続けること、
その仕組みを創りだすこと。Jリーグやプロ野球などのように…。
当然、そのチームで構成される互助団体である協会は、もっと「プロ」であらねば
ならない。
そう考えてみると、企業チーム・社会人チームが学生チームに負けるというのは、
プロが学生に負けたということであり、本末転倒、危機感を感じる。
ライスボウルそのものは、もともと学生のオールスター戦として運営されていた。
それを、学生代表対社会人代表の日本選手権という図式に再編し、
さらにXリーグをスタートさせた社会人協会(リーグ)の意図からすると、
この本末転倒は、あってはならないことと、受け止めなければならない。
「日本のトップリーグと謳っているのは偽物なのか?」
チームを支える各企業やスポンサーからもしそう詰め寄られたらどう応えるのか?
正直言って私は、リーグで一番練習環境の良いパナソニック電工が、
ボウルゲームになると抜群の強さ、集中力を発揮することを知っているだけに、
今回の敗戦はショックである。
当然のことながら、彼らに敗戦した私たちは、
相当な覚悟でチーム強化をやりぬかないといけないと、
改めて覚悟をした1月3日であった。
奇しくも、オンワードオークスが「オンワードオークス」としての活動を停止し、
オンワードオークスに所属していた選手たちは、自らのチーム再建に向けて活動を
開始している。
http://ameblo.jp:80/oaks-saikenn/
選手たちはもちろんのこと、お金を出してきた方々、支えてきた方々にとって、
今回の活動停止は、断腸の思いであろう。今までのオークスが「本物」志向であった
だけに、どうしても活動を続けたい想いは痛いほどよく分かるし、同志としても
オンワードオークスが解散するのは非常に惜しい。
しかし、プロとしてどこまで再建できるのか?
関係諸氏には、相当な苦難が待っている。協会の関係諸氏にも「協会のプロ」として
志ある対応を求めたい。
パナソニック電工の敗戦と、オンワードオークスの活動停止。
年末年始に起こったこの2つのことは、
「プロとしてあり続けること」の厳しさと、もっともっと強く、愛されないと
私たちの存在は「儚い」ものであるということを痛感したできごとであった。