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2011年04月
2011年04月12日
ど真ん中(#15)
「見せましょう、底力を!」
2011年4月12日、プロ野球開幕。
オービックシーガルズの本拠地・習志野にほど近い幕張では、
「昨年の覇者」千葉ロッテ 対 「東北復興の旗頭」東北楽天。
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僕たちの本拠地であり住んでいる仙台、東北が
今回の地震、津波によって大きな被害を受けました。
今、スポーツの域を超えた『野球の真価』が問われています。
見せましょう、野球の底力を。
見せましょう、野球選手の底力を。
見せましょう、野球ファンの底力を。
共に頑張ろう東北!
支え合おうニッポン!
僕たちも野球の底力を信じて、精一杯プレーします。
被災地のために、ご協力をお願い致します。
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これは、
開幕に先立って行われた12球団慈善試合での
東北楽天の選手会長・嶋選手のスピーチ。
「底力」
今日の開幕戦。
息詰まる投手戦が展開される中、
嶋は自らのタイムリーエラーで千葉ロッテに先制点を許す。
が、同点で迎えた7回表、
好投の千葉ロッテ・成瀬から逆転スリーランホームラン。
普段、感情を表に出さない嶋が珍しくガッツポーズ!
試合中、
エラーして、そのまま沈んで
「明日、頑張ろっ」
という切り替え方も選択肢としてはあった。
が、嶋の選択は違った。
「底力」
「絶対に諦めない」
そんなメッセージが突き刺さった熱い、熱いシーンだった。
さて、今シーズン、我がオービックシーガルズで
「底力」が試される、
自分自身の「ど真ん中イノベーション(DI)」にチャレンジする、
「Me革(自分革命)」トップバッターは、
QB#15・龍村(タツ)である。
2005年シーズン、
タツは新人ながら大活躍、チームも日本一となり、
「シンデレラボーイ」
と呼ばれた。
が、2010年シーズン、
チームは4度目の日本一を手にするも、
タツは控えに甘んじた。
今シーズンは、タツとノッチ(菅原)の切磋琢磨が
チームの日本一には不可欠である。
龍村という選手...こんな「ど真ん中」をもっているように感じる。
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✓ 自分の才能や実力を「形にしてみたい」という感覚が強い。
✓ 自分が「こうしたい」という欲求を感じたとき、あまりそれを抑えない。
✓ 「結果」に囚われすぎて失敗することがある。
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タツと会話するとき、特に大切にしているのは「イメージ」。
「こんな風になりたいんだよね」
つまりパフォーマンスを想像させて、彼自身の「なりたい」欲求を掻き立てる。
イメージを先行させると、実現欲が人一倍なので、
あとは具体的なメニューに落とし込むと、
それをモクモクとひとりでやっている。
ただ、イメージも質が高く、完璧な結果も求めるタイプなので
失敗したとき、うまくいかないときの反動も大きい。
ミスの原因分析よりは、
次の成功のためにどうするかを意識させる方が、
切り替えが早くできるタイプの典型である。
また、タツ自身、
自分の「日常」を続けることを大切にする選手である。
今シーズンは、
「日常」×1.01にチャレンジすることで
チーム内の「Me革」ブームを牽引する。
「見せよう、タツの底力を!」
2011年04月07日
誰でもできることを、誰もできないくらいやる
「身体を動かしているだけですか?」
「本気ですか?」
「成果をあげるために全力を傾けていますか?」
「それとも身体を動かしているだけですか?」
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全員が自らをマネジメントの一員とみなし、
マネジメントとしての責任をもつ組織をつくらなければならない。
マネジメントとしての責任とは、
・自らの仕事への責任
・組織全体の成果への責任
・社会への責任
を指す。
働く者としての責任とは、
成果をあげることに責任を負うだけでなく、
成果をあげるうえで必要なことのすべてを行い、
それらの成果に全力を傾けることである。
- P・F・ドラッカー -
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「言われたことを、きちんとできること」
1対多の日本特有の学校教育下で指導される「個の責任」とは、
この一点に偏重しがちである。
それに対し、
オービックシーガルズが掲げる2011年シーズンのテーマである
自立&自律
で言うところの「個の責任」とは、
言われたことを、きちんとできること、と一線を画する。
我々、シーガルズのひとりひとりを結びつけるもの、それは
「志」
であると信じたい。
「同士」ではなく
「同志」だと。
今、この瞬間に同志である、アスリートであるひとりひとりができること、
それは、
「我々自身が自ら成長している姿を見せること」
ではないでしょうか。
ここでいう成長とは、
「言われたことを、完璧にできるようになること」
ではなく、
「自ら気づき、変化していくこと」
である。
過去の自分にこだわらず、縛られず、新しい価値観や姿を目指して
日々、チャレンジを重ねていくことである。
課題、問題点の絶えないアスリートとしての日常、社会人としての日常の中で、
葛藤し、試行錯誤し、七転八倒しながらも
その課題から逃げることなく、真っ向勝負を挑み戦っている姿を
ありのままにさらけだすことが、
オービックシーガルズの同志ひとりひとりの「個の責任」だと強く思う。
そのチャレンジしているプロセスすべてが、
「 + 0.01 」
のアクションである。
特別なことは必要ない。
「誰でもできることを、誰もできないくらいやる」
その、当たり前の繰り返しが、いつか必ず「特別」になる。
2011年04月03日
プロ意識101
「101(ワン・オー・ワン)」
アメリカの大学では、
入学して最初に履修する各教科の科目名の末尾に
「101」
と記してある。
たとえば、「English 101」のように。
さらに「101」を履修しないと、続編、上級の「102」や「201」には進めない。
つまり「101」とは、基本中の基本のことである。
アスリートであれ、コーチであれ、トレーナーであれ、
一社会人としても、
問われるのは、「プロ意識」である。
昨日(4/2)、今日(4/3)、
震災後初めて、被災した本拠地・習志野のグランドにチームが集合した。
すっかり様変わりした凸凹のグランドを目の当たりにして、
我々がやったこと。
「できないこと」「困ること」をリストアップするのではなく、
「どう在りたいか?」の問いかけと
「何をやりたいのか?」「できること」のリストアップ。
「今、我々が、この状況でできることは?」
先の見えない長い長い戦いになるかもしれない。
試合で相手と戦う前に、
自分自身との闘いに勝ち続けることが求められるシーズンになる。
自分自身との闘い、目の前のリアルをどう捉え、どうアクションするのか?
自分自身にとっての「プロ意識101」とは?
選択は常に我々次第。
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・状況を変えるために自分を変える
or
・自分の置かれた状況を変える
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・結果を変えたいときは、まず、自分の行動を変える
or
・同じ行動を繰り返しながら、違う結果を期待する
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・問題を解決するために変わる
or
・問題を避けるために変わる
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・変われば良いことがある
or
・変わるのはつらい
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・常に成長を求める
or
・常に安定を求める
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・役割・責任の拡大、レベルアップを目指す
or
・権利の獲得を目指す
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・失敗したら、その対策をすぐに考える
or
・失敗したら、すぐに言い訳を考える
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・失敗したら、自分自身にその原因を求める
or
・失敗したら、他人のせいにする
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・スランプがある.....壁にぶつかる
or
・マンネリがある.....目標を見失い、手段が目標に見えてくる
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・アクション.....自らすぐに行動する
or
・リアクション.....他人の行動を待つ
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2011年04月01日
今、できること
今日から新年度を迎えるにあたり、
将来、トレーナーを目指す学生たちへ応援メッセージを送りました。
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全国の学生トレーナーの皆さんへ:
「今、できること」 = 「昨日までの自分」 × 「1.01」
45分間授業の1%は、27秒。
3時間練習の1%は、1分48秒。
学校にいる8時間の1%は、4分48秒。
「1.01」というのは、今の自分を「1.0」とすると、
それに「+0.01」、「+1%」。
たかが「+1%」だけど、
1.01×1.01×1.01×....
1.01を70乗すると2.0より大きくなる、つまり元の2倍を超える。
逆に、
「1.0」の「-1%」は0.99。
0.99×0.99×0.99×....
0.99を69乗すると0.5よりも小さくなる、つまり元の半分以下になる。
授業中にもう30秒だけ先生の話に集中する、
練習中にもう2分だけ選手のことを思いやる、
学校にいてもう5分だけ友達と話してみる。
これが、チャレンジ!
この繰り返しが、チャレンジ!
1年生×1.01=2年生
2年生×1.01=3年生
3年生×1.01=4年生
2011年1月3日、オービックシーガルズは日本一になった。
2011年3月11日、シーガルズはグランドを失った。
チャンピオン「だった」のは、2011年1月3日。
強くなりたいときに、
当たり前のように、グランドが「あった」のは、2011年3月11日まで。
そして...
2011年4月2日、シーガルズはグランド無しから連覇へ向け始動。
まずは、過去の「当たり前」をぶっ壊そう!
明日からオービックシーガルズの未来が始まる。
今×1.01=未来、夢
未来の日本は、俺ら次第!
2011年4月1日
オービックシーガルズ・ヘッドトレーナー
吉永 孝徳
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